鮎川哲也賞受賞作らしい。 つまり、デビュー作というわけだが、ワタシはここに来るまでずいぶん 回り道?をして、他の作品から読んで行ってしまったようだ。 (いつもそんな感じ) 自分的にはかなりオススメの「カナリヤシリーズ」とはまたまったく 雰囲気を異にしている。 ・・・というか、どっちかといえばこちらの雰囲気の方が主流なのか。 これは、やっぱりミステリ? そうに決まっている、孤島、連続殺人、お膳立てはそろっている。 なのに、これはひょっとして恋愛小説なのではないか。 そちらの方に気を取られて、読んでいるウチに誰がどうなのでも よくなってきた。 一風変わったように見えて、日常の中の危うい部分を惜しげもなく 出す登場人物達。 一番普通っぽい人が、いやなやつに見えるのは、ワタシも白い霧の中 惑わされているのか。そして、それはたぶん自分に似ている。 前回読んだ「演じられた白い夜」とかなり似たシチュエーションなのに、 こちらの「凍える島」は断然寒い。夏なのに? 結末にさらに愕然。どこか絵空事なのに、やっぱり恋愛小説だったのだ。 |
| 2001年10月17日(水) |
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