日常喜劇

2003年09月11日(木) 富樫●太郎が面白い


平安モノっていうと、ジャパネスクとかきらきら〜とか
緋桜〜とか、わりと少女向ばかりの他は、時代小説風でも
せいぜい夢枕獏とか藤木稟くらいのものだったのだが、
富樫●太郎はスゴイ!平安モノというカテゴリを外しても、
なかなかどうしてこんな骨太な作品を書く人はいない。
きっと手書き文字はすごい肉筆だろう(思い込み)

ともかく圧巻だ。
ストーリーもかなり予断を許さない展開だが、
登場人物の人間の泥臭さがたまらなく面白い。
「魅力的なキャラクター」という点から言えばハリポタに
匹敵すると思う。それくらい、個々のキャラクターが光っていて、
不自然じゃなくあちこち動くからたまらない。一度読み出すと
次が気になって止まらなくなってしまうのだ。
今回「陰陽寮」の7巻を読んだんだが、また残業続きで
エライ寝不足だったのに頑張って読破してしまった。
や〜ん、続きが気になる〜〜〜(><)
輔氏っていう、もうホントに現代生きてたら満場一致で死刑を
言い渡されるだろうほど人としてダメな男が居るんだけど、
こいつがまた復活してしまって、スゴい気になる。
キャラクターも魅力的だが、時代考証がしっかりしていて、
平安時代がいかにすさんだ危険な時代だったかということが、
世にいう平安モノがいかに夢見すぎかというのがよく解る。
だって道の両側に死体が積みあがっていて、川にも死体が
溢れ返っていて、処理する人がいないからひどい異臭を
発している。とか普通に描写するんだもん!
強盗・殺人・誘拐・人身売買・婦女暴行は当たり前、
若い女は昼間でも一人では歩けない危険さ。男も、
どんなにカッコよくても貴族の一人称は皆「まろ」だし、
「俺」と言う奴は浮浪児扱いだし…(汗)
ちなみに安倍清明も「まろ」顔を包帯でぐるぐる巻きに
して美形だかなんだか解らないことになっている。
清少納言はワガママで下品で、廊下でイヤな女に会ったら
ケンカし、髪を引っぱって廊下を引きずったあげく
池に投げ込むという荒業に出る強者。ちょっとは
心根の優しい女の子やカッコいい男の子や凛々しい男も
出て来るが、そんなのが生き残ってるのが奇跡ってくらい
キャラのアクが強くて、でも良い人間も良い人間で
味があるっていう面白さ。
もう…もうもうとにかく絶対オススメ!
やっぱりというか男性ファンの方が多いらしいけど、
あまり夢見られる展開はないけど、平安時代の荒い小説が
読みたい方が居たら絶対オススメだ。


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牛良 [MAIL] [HOMEPAGE]

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