平安モノっていうと、ジャパネスクとかきらきら〜とか 緋桜〜とか、わりと少女向ばかりの他は、時代小説風でも せいぜい夢枕獏とか藤木稟くらいのものだったのだが、 富樫●太郎はスゴイ!平安モノというカテゴリを外しても、 なかなかどうしてこんな骨太な作品を書く人はいない。 きっと手書き文字はすごい肉筆だろう(思い込み)
ともかく圧巻だ。 ストーリーもかなり予断を許さない展開だが、 登場人物の人間の泥臭さがたまらなく面白い。 「魅力的なキャラクター」という点から言えばハリポタに 匹敵すると思う。それくらい、個々のキャラクターが光っていて、 不自然じゃなくあちこち動くからたまらない。一度読み出すと 次が気になって止まらなくなってしまうのだ。 今回「陰陽寮」の7巻を読んだんだが、また残業続きで エライ寝不足だったのに頑張って読破してしまった。 や〜ん、続きが気になる〜〜〜(><) 輔氏っていう、もうホントに現代生きてたら満場一致で死刑を 言い渡されるだろうほど人としてダメな男が居るんだけど、 こいつがまた復活してしまって、スゴい気になる。 キャラクターも魅力的だが、時代考証がしっかりしていて、 平安時代がいかにすさんだ危険な時代だったかということが、 世にいう平安モノがいかに夢見すぎかというのがよく解る。 だって道の両側に死体が積みあがっていて、川にも死体が 溢れ返っていて、処理する人がいないからひどい異臭を 発している。とか普通に描写するんだもん! 強盗・殺人・誘拐・人身売買・婦女暴行は当たり前、 若い女は昼間でも一人では歩けない危険さ。男も、 どんなにカッコよくても貴族の一人称は皆「まろ」だし、 「俺」と言う奴は浮浪児扱いだし…(汗) ちなみに安倍清明も「まろ」顔を包帯でぐるぐる巻きに して美形だかなんだか解らないことになっている。 清少納言はワガママで下品で、廊下でイヤな女に会ったら ケンカし、髪を引っぱって廊下を引きずったあげく 池に投げ込むという荒業に出る強者。ちょっとは 心根の優しい女の子やカッコいい男の子や凛々しい男も 出て来るが、そんなのが生き残ってるのが奇跡ってくらい キャラのアクが強くて、でも良い人間も良い人間で 味があるっていう面白さ。 もう…もうもうとにかく絶対オススメ! やっぱりというか男性ファンの方が多いらしいけど、 あまり夢見られる展開はないけど、平安時代の荒い小説が 読みたい方が居たら絶対オススメだ。
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