新世紀余話
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2006年12月22日(金) 2ちゃんねるは嫌韓厨の巣窟か?

2ちゃんねるとは、何万というスレッド群からなる巨大な掲示板サイトです。
相次ぐ中傷裁判での敗訴により自衛措置が講じられたのか、今は下火となったものの、かつては個人情報の暴露、企業のチクリ、芸能人叩き、仕掛けリンクなどが野放し状態のままに溢れかえっていました。
ヒッキーやオタク同士で傷つけ合ったり、在日や同和の人をいじめたり、他人様の不幸を実況したり、この世のものとも思えない様相だったのです。

そして、嫌韓宣伝に関してはいまだに盛んなままで、管理する側が韓国や在日社会への侮辱発言への削除に応じることはありません。
実際、民族的冒涜に対する抗議をいちいち取り上げていたら、もっとも悪名の高いハングル板などは存在できなくなるでしょう。
(ハングル板のようなものがなくなっても、普通の精神状態の人で困る人は誰もいませんが。)

よく、2ちゃんねるは嫌韓厨の巣窟といわれます。
実際には、嫌韓厨は2ちゃんねる全利用者のごく一部にすぎないわけですが、それでも掲示板管理者らの政治的方針がそれら少数の変質者とぴったり重ね合わさることでこれほどサイトの性格がくっきり打ち出された状況は他にないのではないでしょうか。
(別の事例として、ナチズムと反ユダヤ主義者の組み合わせが思い起こされるかぎりです。)

「嫌韓流ブームは2ちゃんねるによってつくりだされた」と断言する人もいます。
そうではなく、嫌韓派が宣伝活動の拠点として、2ちゃんねるを利用しているだけという見方もあります。
でも、「2ちゃんが先か嫌韓が先か」などというのは「タマゴが先かニワトリが先か」とおなじで、本当はどうでもいいことです。

ともあれ2ちゃんねるでは、嫌韓厨による宣伝活動が日常となっています。
あらゆる板のあらゆるスレッドに、議論の流れと関わりなく、文章やAAによって韓国や在日社会をおとしめるデタラメな内容の投稿が周期的におこなわれ、しかも削除されることはありません。
そう聞けば、どんな気違いじみた光景を思い浮かべますか?
すべての2ちゃんねらが一体となり、韓国に敵意をむきだし、「在日でていけ」を唱和するのでしょうか?
違います。

2ちゃんねる利用者の99パーセントまでは、嫌韓派に同調などしないし、政治的な話題に興味を示すこともしません。
彼らは、道を歩いていて犬の糞でも避けるように、そうしたコピペを無視しながら投稿をやり取りするのです。
これは、汚物の散らばった部屋で食事を楽しむようなもので、なんとも無神経な振るまいとしか言いようがありません。でも、大多数の利用者は嫌韓宣伝に不感症になってしまっています。
「口に入れるのは料理だけで、汚物は食べないから大丈夫」という寸法です。
そういう神経をもった人達だから、2ちゃんねるにいられるのでしょう。

もちろん、罪もない人々が理不尽な中傷にさらされる傍らで自分達の話題に夢中になるというのは、普通の心の持ち主にはできない真似です。
それでも、2ちゃんねらの大半は、嫌韓宣伝が野放しになった状況を「あれは一部の逸脱」と言い訳し、ことさら無関心を装って、自分達の関心事項に没頭しようとします。
ユダヤ人を迫害していた頃のドイツも、こんな有様だったのでしょうか?


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