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ラヂオスターの悲劇
トマーシ
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2003年08月11日(月)
■
余分な水
再び蝉の声へ
花屋の軽トラは日庇の無い、ジャリ石の駐車場に留めてある。
当然こんな日の朝に車を取りに行くと、
その車内は猛烈な熱気を中に閉じ込めていて
ラジオを付けるのを忘れてしまうほどだ。
イグニクションキーを回すと
その光ばかりさしこむ、ちんまりとした静けさのなか
コンディショナーの絶対零度のダイヤモンドみたいな風の音が鳴り響く。
それは全開にしてあった
分厚い残り風が頬をなぶる。
さっき飲んだ水はまだ腹に残っていた。
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