ナナとワタシ
ナナとワタシ
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2004年01月09日(金) 用件だけの電話

午前中。
仕事をしておりましたら、ナナから電話が。

どき。

ことさら何でもない風に電話に出て、会話が始まりました。

「このあいだはすみませんでした」とナナ。

なんのことかわからなまま、「いいえこちらこそ」と適当に返事をしたじょりぃ。適当人生。

「せっかく来てくれたのに、そのままで」
「ああ」 な、なんだ。 お年始のことですか。
「顔見せてくれればよかったのに。なんで何も言わないで帰っちゃったの?」
「・・・体調が悪そうだったから」 ホントはただ単にいじけていただけですが。
「あのあとすぐ出掛けちゃったんだけど、体調は大丈夫だったんだよ」
「そう」

いつも通りのナナ。
とはいえ、超ビミョーな違和感があるのは、たぶんワタシが勝手にわだかまっているからでしょうね。

「でさー、 じょりぃ、○○市に行くようなことある?」

なんでしょう唐突に。
ていうか、この人はいつも唐突なんですが。

○○市は、うちとナナの家の間にある町でして。
ワタシとナナの出身地でもあります。

「あるよ」 そりゃ、あるよ。実家もありますし。

「んーと、近々行く予定ある?」
「あるんじゃないかな。お客もいるし」
「お年始とか、行くの?」 なんなんでしょ。
「お年始はもう済んじゃったよ」 
「そっか」
「   なんで?」

ワタシもそうなんですけど、この人も遠回しに用件言うんですよね。
「相手に無理させたくない」という気持ちからなんですが、それって裏を返せば「無理につきあわせたくない」=「こっちに気をつかって合わせてくれるくらいならやめてね」てことで、実はなんだかプライドの高さを表しているようにも思います。
ワタシもナナも、相当な「いいカッコしい」ですからねぇ。

「ええとね、次女ちゃんが、お習字で賞をもらったのね」
「すごいじゃん!」

次女ちゃんは判読困難なほど字がヘタクソだったのですが。
1年半ほど前からお習字に通うようになって、それが楽しくてしかたないらしく。
どんどん上手になってます。 筆文字は。
硬筆文字はいまだによくわからないことが多いんですが。

「確か、去年も何か賞をもらってたよね?」とワタシ。
「うん。去年のは、賞もらったって言っても、リボンがペタって貼られてる程度のものだったんだけど、今回は『表彰式があるから親御さんも出席してください』って、学校から連絡があったの」
「そうかぁ」 
「で、今、○○○で展示してるの。なので、もしじょりぃもあちらに出掛けるようなことがあれば、見てあげれば次女ちゃんすごく喜ぶかなと思って」
「見に行くよ」
「あたしたちは12日に表彰式だってことなので、その日の午前中に行ってこようかなと。その日が最終日なんだけど」
「そう。 ワタシも期間中には絶対行くよ」
「ありがとう。   じゃあね」

え。
おしまいですか。

「うん。じゃあね」
「ばいばい」
「ばいばい」

チン。 と。


声が聞けて嬉しかったけど。


次女ちゃんのためにかけたんだろうな。
用件だけ話して切りやがった。


ちぇ。




でもなんとなく、「悪いのはワタシ?」という気分が濃厚になってきたのは、きっと気のせいに違いありません。
きっとそう。
ナナが悪い。
ケンカ両成敗?
酒の名前ですか? ってそれは松竹梅です。



「会いたいんだけど」
のひとことが、どうしても言えません。
タイミングずれて、何度かその手の希望が脚下になっているので、臆病になていることもあり。


こうなったきっかけなんて、全然たいしたことじゃなかったのに。
こうなってしまってからは、ナナにとっての自分の存在感のなさを痛感し、それにこだわってスナオになれずにいます。



もうちょっとのんきなはずなのにな、ワタシ。



あら、今日も暗い。
しかもオチなしですか。
やれやれ。


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