ナナとワタシ
ナナとワタシ
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2003年05月30日(金) 援助交際

久しぶりにナナから電話がかかってきたので、昨日のつづきは無視して、今日の話を。

・なんかすごい体の調子が悪くて、パパが心配しちゃってさ

・長女が初めての中間テストで、あたしばっかりナーバスになっちゃっててバカみたい

・働きたいけど働けない。どうしたらいい?


本日のお題はおもにこの3点。

まあ、最初のは夫婦で勝手に心配しててくれって感じで。
というのはワタシの軽いやきもちでですね、カラダは心配でございます。

2番目も、いつものことという気もしますが、とにかくナナがいちばんヘコむのがこの長女ちゃんの心配事なので、ワタシも心配になったりします。
「なんだか、世間一般の親みたいじゃん」と言ったら
「そうなんだよ」
「つまんないなあ。フツウじゃん」
「そう言われてもさー。フツウになっちゃうよ。あたしのことじゃないんだもん」
まあそりゃそうだ。

ただ、体調悪いし、長女ちゃんのことで悩んでいる割には、やけにハイ。
声の感じがいつもと違って、最初誰だかわからなかったくらい。
ちょっと心配するじょりぃ。

本人も「なんか、すごく落ち込んだりそわそわしたりするのまた」なんて言ってまして。
「5月病じゃないの」
「うん。パパもそう言ってた。でももう6月だよー」
「それでも5月病言いますねん」
「うん。パパもそう言ってた」

パパはいいからさ。なんて思いませんよもちろん。

そして3つ目のお題、「働きたい」。

しかし、単純に「働けばいいじゃん」で済む問題ではなくてですね。

家賃収入があったりして、「これ以上稼げない。扶養から漏れる」状態な上に、固定資産税が年間100万以上かかるらしいのです(実家の土地建物について)。
それらのバランスを考えると、中途半端に収入があるとかえって損しちゃったりするらしくて、じりじりしているらしいんですね。
しかも、なんだか精神的に余裕がないのか「このままじゃお金に困っちゃう」なんて言い出す始末。

「お金に困るってことはないでしょー」
「なんでそう思うのよ」
「金持ちそうよ、キミんち」 
「ないよ。まあ、困ることは確かにないかもしれないけど、遊びに行ったりできなくなるよ」
「え!」
「じょりぃとだって、今までみたいに出掛けられなくなるよ」
「ワタシと出掛けるときはお金の心配なんかしなくていいですから」
「そういうわけにもいかないでしょ」

うう。じりじり。

で、なんか仕事ないのー、みたいな話になりまして。
当たってみるけど・・・と最初は言ってみたじょりぃですが。

そんな条件で見つかるかいな、という条件をづらづらと挙げるナナ。
おまえ、働く気あるのか。

いちばんのネックは時間と、「給料でなく、雑費や交通費として処理してくれるところないかなあ」という点。
要は中途半端に増えた収入で源泉徴収の計算されちゃうと、パパの扶養から外れてかえって損だからということなのですが。

あれこれふたりでない知恵を絞ってみるものの、相手(勤め先)のあることですから答は出ず。
それに、ワタシとしてはいまいち賛成できません。
中途半端なごまかしは、いずれ露呈することになっております。

「無理だよ。節約したまえ」
「節約ってキライなの。なんか、みじめな気持ちになるんだもん。節約するくらいなら稼ぎたいのあたしは」
「だって稼げないじゃん現状では。だったら節約するしかないね」
「おかずを1品にするとか?」
「わはははははははははははは」 
「しょっぱいおかずにしなくちゃね」
「わはははははははははははは」 
「笑い事じゃないから。高血圧になっちゃうしさ」
「貧乏太りしちゃうかな」
「で、黒いTシャツとか着ると、あちこち白く粉ふいちゃうんでしょ」
「?」
「しょっぱいおかずのせいで、塩分取りすぎで、塩の結晶があちこちに吹き出しちゃうの」
「わはははははははははははは」
「ちょっと、マジメに考えてよー。あーあ、高校生なら援交できるのになあ」
「援交?」 援助交際ですか。
「うん」
「すればいいじゃん」 したきゃするがいいさ。
「やだ」
「どっちよ」
「あたし、じょりぃの取引先の、あの愛人プロジェクトの会社に勤めると考えただけでも嫌悪感がするのに、援交なんてできるわけないじゃん」
「なんで嫌悪感?」
「不潔だから。いやらしいから。はたで見ているだけでもイヤ」
「すごい潔癖性」 昔はもっとちゃらんぽらんだったのにな。
「じょりぃこそ、よく当事者のひとりとしてウワサされてて、仕事できるね」
「仕事ですから」
「あたしは絶対にイヤ」
「そうですか」
「スナックとかもイヤだしなぁ」
「できそうなのに」
「昔ならできたかも。でも今はダメだな。コドモの顔が浮かぶと」
「コドモのためにやってる人もいるよ。本気で働く気がないんだよ結局」
「そうかも。でもお金稼がないと」
「弱ったね」
「あ、わかった。女の人と援交しようかな
「    え?」
「同性愛の女の人に援助してもらうの」

「・・・・・なんで?」
「女の人なら、パパもやきもち妬かないだろうから」
「そういう問題〜? 妬くんじゃないの?」
「そうかな。大丈夫って気がするけど」
「じゃ、すれば」 したきゃするがいいさ。
「できるの?」
「そういう商売もあるみたいだし、ネットでは『援助してください!』みたいなことを出会い掲示板にしゃあしゃあと書いている人もいるから、キミもそうしてみれば?」
「マジ?」
「うん。反応あるかもよ。してみる?手伝ってあげる」
「・・・ヤダ」
「なんだい。弱虫。口ばっかじゃんさっきから。けけけけ。」 
「だって援交なんて、そもそもあたしがするわけないでしょ」 

あ、ムッとしちゃった。
いや、若い頃のキミが、そのまま今の高校生になっていたら、わからないよ。
なんて、本人には言え・・・・ますね。
言ってみればよかった。

で、またあの仕事はどうだ、これはどうだ、なんてひとしきり話した後。

「ワタシが援助しましょうか」 大胆発言じょりぃ。
「え?!」
「帳面にはつきませんよ。源泉にも関係ないよ」
えーーーーーー? で、でも、・・・・・・・・ど、どうなのそれって
「どうなのそれってなにが?」
「友として、どうなのよ」
「別に、いいんじゃないの」

めずらしく声に動揺が見られるナナ。
「ど」の声がでかかったです。
ナナを動揺させることができるとは、ワタシもやるもんだ。

「ワタシが出掛けたいときに一緒に出掛けると、『お出かけ手当』がもらえるってだけだよ」
「んーーーーーー。でもさー」

怒ったり気を悪くしている様子はないようです。笑ってるし。
でも当然、「うん、じゃ、そうする!」なんてことにはなりませんけど。(あたりまえだ)

「なんかおかしくない?それって」とナナ。
「かわいそうなじょりぃには、一緒に遊びに行ってくれる友人がいないからキミがついてきてくれる、その手当さ」
「だって友達いるじゃん」
「いるけどさ」
「やだよーそれって。じょりぃのメリットないし。あたし、よくやってくれたね、て思ってもらえないとお給料ってもらえないよ」
「ワタシが出掛けたいと言ったら、何をおいても出てきてくれて、ワタシはその日はキミにまったく気を使わないで好き放題いばってのんびりするのさ」
「背中かいて、とか言うつもりでしょ」
「もちろん」 そんなこと思いつきもしませんでしたが。
「やだよそれ」
「条件にいちばん近いと思うけど」
「そうだけど、イヤ」
「そうだよね」

そうですよね。
そう言うとは思ったんですが。
ちょっと反応が見てみたくて、言ってみてしまいました。
底意地の悪いワタシでございます。

ナナだって、「同性愛の女性と援交しようかな」っていうのは、ワタシへのカマかけだったに違いない。
あいにく動揺しませんよワタシは。 けけ。
やれるもんならやってみやがれ。 けけ。
ていうか、ホントにただ単に「女なら出掛けてもパパに怪しまれない」というだけの理由かもしれませんが。

でもあれですね。
どうせならもうちょっと思い切って
「その日はワタシの好きにさせてもらうよ。なにしろ援交だからね。ふふ、ふふ、ふふふふふふ」くらいは言ってみたかったですね。
言えるわけないですけど。

しかしなんというかですね。
ナナには昔から「囲われ女(ワケあり)」とか「身を売る女(ワケあり)」っぽい雰囲気がありましてですね。

買ってみたい。

なんて思ってしまうわけですね、ワタシとしては。
なので、先日の花魁の話は、本当にツボでございました。
自分で言ってるんですからね。「あたし遊女」と。

買ったからといって、あんなことしたりこんなことしたりするつもりは毛頭ないんですけど。
そればっかりは、お金で買うと虚しいですからねえ。
でも、いつもワタシに「たいした態度」をとり、「じょりぃ、あたしのこと好きなんでしょ」的高慢ちきな態度をとるナナに「買ったから、悔しいだろうけど、今日はキミ、ワタシの所有物ね」というような屈辱感を味わわせて、それでもやさしく宝物のように扱って、失礼なことなどは一切しないんだけどでもプライドは傷つけちゃうみたいなはぁはぁ。

スミマセン。妄想の世界に取り乱してしまいました。

ワタシがこんなに妄想をたくましくしているときに、ナナは一生懸命内職のことなんか考えているんだろうなと気付くと、津波の前の引き潮のような勢いで現実に引き戻されるじょりぃでありました。 がくっ。


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