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2005年09月13日(火) 「自民党大勝で独裁政治」というのは被害妄想に過ぎない

戦後、少なくとも1955年の保守合同以来、
自民党が選挙で大勝して圧倒的多数を握っていた時代は幾度となくある。
1960年代の岸、池田、佐藤と続く自民党の黄金時代、
そして1980年代に衆参同日選挙で勝利した後の鈴木、中曽根の時代。
当時は、今回のように自公与党で衆議院の3分の2を超えるまではなかった代わりに
今と違って参議院でも自民党単独で圧倒的多数を握っていたのだから
やろうと思えば何でもできた。
実際、強行採決も多かったし、それに応じて国会の乱闘もしばしば起きたものである。
だが、これを「独裁政治」とは言わない(少なくとも左巻き頭の人以外は)。
選挙で勝った多数派を独裁呼ばわりしていたら民主主義は成り立たないのである。
小泉の台詞にあるように、いやだったら国民の意思で辞めさせればいいだけの話。
現に例えば、中曽根の時に300議席で圧勝した自民党は、
わずか3年後の参議院選では逆に社会党のマドンナ旋風の前に歴史的大敗を喫した。
従って、今回も与党の政治が気に入らなかったら、国民は次の総選挙で大鉄槌を下せばいい。
小選挙区制では、ちょっと風が変われば野党の圧勝も夢ではない。
つまりいつ今回と逆の結果が出てもおかしくないのである。
かつて大野伴睦(自民党副総裁)が
「猿は木から落ちても猿だが、代議士は選挙に落ちればただの人」
と言ったように、
今回、与党がいくら300議席を取ったところで、次の選挙で負けたらそれまで。
従って、選挙があるから、つまり民意が怖いから、
いかに多数派と言えどもそれほど好き勝手なことはできない、
というのが民主政治なのである。
にもかかわらず今、「自民党圧勝で独裁政治」とかくだらないこと言っている連中は、
もし次に野党が勝ったら議席の半分も返上するつもりなのだろうか。


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