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2002年11月07日(木)
 メロントラック。


昨日の予想通り、昼間はおコタツぬくぬくライフを満喫したワタシだが、
いつまでもコレではいかんと思い、夜ジムへ行った。
体脂肪計にも乗り、見たくなかった現実とも直面した。
体重より体脂肪のが凄いことになっていたのだが、それより何より、たった1週間で身体がガチガチに硬くなっていた。
情けない。



情けない自分は置いといて。
ジムの帰り、最寄の駅にメロントラックが居た。
メロン販売の軽トラだ。
のぼりを見ると、2個で500円と書いてある。
これは買わないワケにはいかない。
ワタシはいそいそとメロントラックに近寄った。


メロン売りのおじちゃんが試食をさせてくれた。
網目の赤玉のメロン。
結構な大きさで、甘さも抜群だった。
しかし、コレは2個で500円のメロンではないらしい。
1個2500円のメロンだと言う。


ワタシは2個で500円のメロンが欲しかったので、そのメロンはどれかと聞いてみた。
すると、ソフトボール程度の小さなメロンがそのメロンだと言う。
少しがっかりした。
その大きさではあまりにも小さすぎるので、1000円程度のメロンはないかと聞いてみた。
すると、昼間なら1500円のメロンだが、もう夜も遅いから1000円でいいと言われ、一回り大きなメロンを渡された。
まあこれならいいかなと思い、買って帰った。



帰り道、袋に入れてもらったメロンを大事に抱きながら坂道を歩いた。
甘いといいなぁー、美味しいといいなぁーと思いながら歩いた。
しかし、胸に抱かれたメロンに疑問を感じた。
なんかこのメロン小さい。
確かに500円のメロンよりは大きいけど、2個足した大きさ程大きくはない。
それにこの程度のメロンなら、夏に380円でスーパーで買ったことがある。
ワタシは騙されてるんじゃないのか?


疑惑がどんどん膨らんだ。
そして、ワタシの脳裏にこんな考えが浮かんだ。


このメロン持ち帰ったら、きっと叱られる。


ワタシは坂道の真ん中で立ち止まった。
そして、回れ右をし、今来た道を勢い良く下って行った。


メロントラックがまだ居た。
間に合う。
今なら間に合う。


ワタシはメロン売りのおじちゃんにさっき買ったメロンを渡しこう言った。
「家に電話したら、2個で500円のメロンでいいって言われたから取り替えて!」
精一杯の嘘だった。
するとおじちゃんはこう言った。
「小玉のメロン残り1個しかなくなっちゃったんだよー。」
困った。
このままでは本当に叱られる。
「でも困るんです。1000円のメロンは要らないって叱られたんです。」
ワタシは懸命におじちゃんに訴えた。
「このメロン1000円だって安すぎる位だよ?大丈夫だよ。胸張って帰んなさい。」
おじちゃんも譲らない。
要らないからお金返してとはさすがに言えない。
どうしたものかと悩んでいると、もう1人のおじちゃんがやって来た。
「お姉ちゃんどうした?」と優しく聞いてくれたので、ワタシは事情を話した。
すると、
「分かった。コレならきっとお母さんも怒らないよ!」
おじちゃんはそう言って、2500円のメロンと取り替えてくれた。
メロンは1.5倍の大きさになった。



ワタシは2500円のメロンを抱えて再び家路に向った。
しかし、メロンを抱きながらまた新たな考えが浮かんで来た。
そもそも、この時期になんでメロン?
それに、あのメロントラックの中では大きかったこのメロンも抱いてみたらなんか小さい。
結局のところ、ワタシは騙されてるんだ。
ってことは・・・・。







間違いなく叱られる。







家に着き、隊長に「怒らないで聞いて下さい。」と前置きをしてから一部始終を説明したものの、
予想通り、隊長はこっぴどくワタシを叱って下さった。
こんなことならメロン持ったまま家出でもすれば良かった。


あーん。













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コレが問題のメロン。
やっぱりワタシ騙されてるよね?


あーん。


でもって、メロンはワタシの小遣いで買うことになり、
その結果、ワタシが独り占めして食べる権限を得たのであった。




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