意外と大丈夫だった。年月が経てば、あの頃同じ時間を過ごした縁の不思議さのほうが重大事になってしまった。楽しかった。懐かしの。記憶は諸々に引きずられてどんどんよみがえってきた。あの頃の自分のしょうもなかった部分も自分の一部、みんなそうだ。若かった。今、みんなかわいい。ただ、欲を言えばあの時に私が恋してたあの人の消息を知りたかったなあ。誰も知らないって言うんだよ。