気が向けば・・・。


この今の瞬間に過去も未来も入ってるらしいし(何時でも)この小っさな頭蓋の内に宇宙も入ってるらしいし(誰でも)
だから、ひょっとしてこの矛盾に溢れた日記も、何時かの誰かに繋がったりするかも、って思ったから
少しだけ秘密度を緩めました。



子ども虐待防止「オレンジリボン運動」

2003年01月06日(月) 隠し事

正月早々。悪いことはできないものだ。隠し事はばれるものだ。と身にしみて分かってくれただろうか、息子。

彼の視力は、毎日の回復トレーニングのお蔭で、3ヶ月かけて両眼0.3にまで上昇した。
あらゆる努力の賜物。ゲームボーイをやめて、外遊びを増やし、ブルーベリーも、しょっちゅう食べさせている。
少しでもサボると、翌日てきめんに見え方が悪化。現状維持だけでも相当に気を使う。
この現実を受け入れ、今は頑張りどころなんだよ、って息子も自覚してると思っていたのに。

子供社会では新種のポケモンキャラのことでもちきりなこの頃。新バージョンの攻略本を囲んで、彼ら友達はゲーム研究に夢中。
あの子も隣の坊やに時々借りて、触ってみたりしているのは知っていたけど、それには眼をつぶっていた。
口を開けば新ポケモンとその舞台のことばかり。鉛筆を持てば描くのはポケモンの絵。嬉しくてしょうがないらしい。眼が輝いてる。
友達から聞いた情報や、ガイドブックで浸るだけじゃなくて、さぞかし自分でもプレイをしてみたいんだろうな、
パパが預かっているゲームボーイ本体を取り返したくてしょうがないだろうな。
かわいそうだな、でもあとちょっとの辛抱だな。ここで誘惑に負けたら、今までの苦労が水の泡。
0.7くらいに近づいた暁には、新ソフトをプレゼントして、少しなら再開を許してあげようかな。
と、こっちだって涙を飲んで心を鬼にしていたのにさ。

誕生日におばあちゃん達からもらったお小遣いをかき集めて、あの子はこっそり新しくゲームを買って、隠れて遊んでいたのだった。
高いのに。一万円以上はするのに。一人でダイエーに行って、彼の全財産をつぎ込んで買いに行ったわけだ。
大好きなポケモンに会うために、親の目を盗んでやったんだ。

発覚したのは、夫が見つけた保証書。2002年の12月の日付。それが彼の学習机の周囲に落ちていた。
問い詰められて、やっとやっと泣きながら白状した息子。まるでこの世の終わりが来たかのような風情。
さっきまでは、冬休みの宿題をちゃんと終わらせて、私に誉められたばかりなのに、天国から地獄。
そうだよ。ウソはいけないよ。気持ちは分かるけど、あんたのためを思えばこそなんだから。
ここで甘くしてしまうと、隠し事はまかり通ると子供に思わせたら、将来どういうことになるものか。

・・・なんだけれど。
私自身のことを振り返れば、複雑な気分にもなる。なにせこの日記だって家族にナイショだもんね。

「今、何々に夢中」という気持ちは痛いほどに分かりすぎるくらい分かってる。私がそうだもの。
「今、誰々に夢中」だから、その誰々に浸りたいばかりに、家事育児とは無縁の活動を密かに繰り広げる私。
ついこないだも、年賀状はあとまわしで、その誰々にファンレターを書いてみたり、
ついこないだも、正月に再会した兄嫁さんに、去年の四月にやっていたドラマの録画はないか尋ねてみたり、
ついおとといも、実家の父に、今度CSフジで再放送されるドラマを録画してくれるように依頼してみたり、
すべて夫には、ナイショなんだよ。だって夫のことも、なんだかんだいって好きだから。なんだこいつと思われたくないから。
そんなにナイショの多い自分なくせに、子供に隠し事をされると、こんなにコタえるのだった。


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