AVISPERO
 むつきんぐ 【HOME

悲しみとつまんねえ話
2006年11月19日(日)



まあアレだ、私は今日等々力に行った。
そして試合を見て思ったんだ。

「勝たせてやりたかった」と。

なんて言うのかねえ、負け試合を見終わって

「腹立つわーすっげえ腹立つっていうかもうやってらんねえ、何もかもなくなっちゃえばいいんだ!酒だ!酒!」

みてーな気持ちになることって多々あるわけよ。


でもさあ、そういう気持ちになるよりもなによりも今日は本当に心から、「勝たせてやりたかった」と思ったんだよ。まあ「勝たせる」なんてのは傲慢な言葉でね、ファンの心理としてはあまり美しくないんだけどさ。いや、でも「勝たせる」ことができる応援ってのがときにはあることも知ってるけどね。ただ、チームが勝ったときにどれだけ声をからして応援しても、自分が「勝たせてやった」と思うようなタイプではないんだ。思いたくもないし。


でも、今日ばかりは本当に心から勝たせてやりたかった。


今日の審判はお世辞にもいいとは言えない審判だったよ。だけどそれのせいで負けたなんて言いたくはないんだよ。そういうんじゃなかったんだよ。そりゃ審判のありえない判定には腹立ったけどさ、それでもそういう事に左右されたとか、そういうんじゃないと思うんだ。

今日のアビスパ福岡はいいチームだった。あれはいい試合だった。だからこそ本当に負けたことが悲しかった。何といえばいいのかはわからないが、選手たちは皆、自分のできる範囲とはいえ本当によくやっていて、だれも諦めたり心が折れたりしていなかったんだ。特に亨やセージなんて近年まれに見るキレぶりだった。亨のアレは一生に一度あるかないかだと思う。そういうレベルでよくやってた。吉村だってミスはあったけど、全体にいい仕事していたと言えると思うし、千代はいつも通りっていうかまあうーん…でもなあ…。いや…。まあ千代はおいとこう。アレックスだって本当に献身的に走ったし、左サイドはセージの存在もあって相当よかったと思う。ホベルトは確かにラフなプレーも見られたけど、彼でなければできないプレーもたくさんみせてくれた。久藤だって決して悪くはなかったし、佐伯もそこそこの仕事をしていたと思うし、北斗もミスはあっても精力的なプレーをしていたと思うし、水谷だって我那覇のPKでものっそい逆に飛んだけどそれはしょうがないじゃねーかと言ってやりたいし、城後も光るものがあったし、ユウスケもよく走って点をちゃんと入れたし、飯尾はあの時間帯に出てきて仕事を仕切れなかった部分はあるけどそれは責められないと思う。

そういう、チーム全体が本当によくやった試合だと言えるからこそ、勝たせてやりたかった。あれだけやって、勝利に届かなかった。あれだけの闘いをして、それでも何かが、ほんの少しの何かが足りなかった。ほんのわずかな差なのに、絶望的な差だった。その事実に深い悲しみを覚えた。現実は残酷だ。

後半、1−1でいい流れが来ていたときに点が入らなかったそれが多分全てと言えば全てなんだ。たったそれだけのことだよ。だってそうだろう、あの追いついた1点はものすごい破壊力だったんだ。入った瞬間思わず涙が出そうになるほど、流れが全部こっちにくるほどの。その流れをうまく使い切れなかった、それが全てなんだ。もちろん、そこには審判のコーナーキックをゴールキックと判定するという無茶すぎる所行や、いちいち止めなくていいとこで流れを止めまくる行為も関わってくることは間違いないけども、所詮それが言い訳にしかならないことはみんな知っているだろう。それでもあそこで、どんなことがあっても、1点入れなきゃいけなかったんだよ。でも、それができる力がなかった。それが唯一にして最大の、敗北の理由だよ。

それを選手がふがいないからだと言うことはできる。でも、あの試合をこの目で見ていた者としては言えなかった。あれだけ頑張った選手を目の前にして、ふがいないとはとても言えなかった。それは、試合後に福岡側の応援席が皆、選手に拍手と声援を送ったこと、応援団が温かいコールをしたこと、そういう部分にも現れていたと思う。

だけどさ、それがすげー悲しいってわかる?

「よくやった」、そうですよ、よくやったのにかなわないんだよ。中村がほとんど動きゃしねえ川崎に、かなわないんだよ、よくやって。それがすげえ悲しいの。



そんだけ。でもいい試合だった。ホントに。見終わった後腹立つより、こういう悲しさのほうがまだいいって事もわかるよ。でもすげー辛い。









BACK TOP NEXT