本屋でナンパ のひとは 春を待たずに 既に入院中だった
連絡をもらってから 間もなくだったようで 最初はこちらの電話にも 誰だか判らないようで それで何だか このやり取りの意味を 一気に理解した
着物を服にしたい という思いは 確かにあったのだろうけれど 恐らく本人にも 解らないところで 迫り来る危機に対しての それがSOSだったのだ
兄弟が居る大阪で 入院したかったが あっちには行けないかもしれない なんて 長い入院に 随分弱気になっておられた
退院の見通しも 未だ立っていないようで けれどあれこれ話すうち まだ死んではおれん の言葉が出て 思わず強く同意した
果たして 縫えるかどうか 定かではないけれど またお電話下さい 待っていますから と言わずには居られなかった
着物が繋ぐからこそ 仮初めなのに どこか深い こんなご縁になるのだろうか
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