本屋で ナンパしたひとから 電話が来た
っていうか いつだったかも 忘れていたし まして声だけで 覚えてますか と言われても困ったが
あー ひょっとして本屋で と思い当たり おぼろげに顔が浮かんだ リメイクの本を探していた 老婦人の様子に 思わず声を掛けたのだ
何かあったのかと 声を聞きながら くるくると頭を回転させたが 出てきたのは意外にも 服を縫って欲しい という言葉だった
春に大阪で入院するので その時に着たい という 縫える方のはずだったので ひょっとしたら 病のせいで無理なのだろうか
即答はできず 少し時間をいただいた 型紙はあるそうなので 本当に縫うだけだが 果たして今のわたしに そんな余裕があるだろうか
断るのは簡単だが 恐らく彼女にとって その入院は 大きなことに違いなく だからこそ好きな着物地で 作った服が着たいのだろう
そう考えると 縫うことが そのまま彼女への エールとなる気がして すごく悩ましい 出来るのかわたし
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