雨降りの 空気を感じたくて 窓を細く開けた
張り出し具合を 気にしながら 枝を少しずつ切っていた 紫式部がある日突然 ざっくりと切られてから 見るのが怖くなっていた
そのコンクリ庭に 続々と新しい式部が生え 名も知らない 小さい白い花の樹は まるでブッシュみたいに 茂っている
そして 昨年はお目に掛かれなかった 紫蘇も小さく揺れて 何の手入れも していないからこその 野生そのままが 素朴をくれる
きっと 新しい紫式部たちも また数年かけて伸び 花を咲かせ実を落とし その実のいくつかから 新しい芽が出るだろう
それは わたしが居なくなっても 変わらず 確かなことに違いない
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