お客さんに渡す予定日は まだ先なので トルソーに着せた 完成品のワンピースを眺めながら 着物を解いている
どんな服が縫いたいのか 再び自分に問うてみると これまでまだ 思うように縫えていない もっともっと 風のように自由な服が見たい
からだを包んでいるのに その服の存在を忘れてしまうような いや そうでなく ボディがあることを 忘れてしまうような
この世で生きるための 借りものの肉体を超えて たましいそのものを包んでくれる そんな服 誰かが こうありたいと思う イメージの少し先にまで 連れて行ってくれる服
でもそれっていったい どんなだろう
わかんないし 縫っても縫っても 届かないかもしれない ケド そういう思いを いつも 布といっしょに広げていたい
そうでなけりゃ リメイクはわたしにとって 他の仕事と同じように こなさなければイケナイものに 成り下がってしまう
壁は テクニックやスキルじゃなく 表現欲求を 保ち続けられるかどうか なんだきっと
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