日記

2006年07月14日(金) 映画「2046」(byトニー・レオン、フェイ・ウォン)

私はウォン・カーウァイ監督の「2046」という映画が相当好きで、
半年おき位に無性に見たくなって、つい何度も観てしまう。
単純に、過去(60年代の香港)と未来(小説世界でSF)の入り乱れる感じ
が好きというのもあるのだが。それだけではなくて。
この映画の映像のうつくしさもさることながら、内に包まれている悲しみ
だとか孤独とか自己愛、やさしさ、後悔みたいなものが、私の中にある何か、
心の奥の一部分と異様に合うところがあるからじゃないかとも思う。

そして見る度に発見があるなあとも思う。
後半、トニー・レオン扮するチャウが書く小説世界の主人公であるところの
木村拓哉が、アンドロイド(フェイ・ウォン)に恋をして、何度も彼女に
誘いの言葉を投げかける。

「俺の秘密を教えるからさ。
 ・・・俺と一緒に行かないか」

彼女は答えない。
機能が衰えているとも言われるが。
最後に主人公の男(木村拓哉)が気付くシーン。

「やっとわかった。
 彼女が返事をしなかったのは、俺を愛していなかったから」

そして彼は列車から降りていくのだ。

こういう映画を観て、わかったような気持ちになるのもどうかと思うが。
ようやく理解した。私自身も。
わかったつもりでいたけど、期待とか勝手にしたりして、結論から逃げて
いた。実際のところ。
(彼が返事をしなかったのは、私を好きじゃなかったから。)
それを一番認めたくなくて、トニー・レオンはぐるぐると自堕落な生活を
続けていたし、投影させたこの主人公(木村拓哉)を延々と列車に乗せて
同じ質問をくりかえし彼女に投げかけさせていたのかと。
やっとわかった。

そして、それは私も、まったく同じだったのだ。


 < 過去  INDEX  未来 >


dona-chan