日記

2004年07月09日(金) 【遠い雷】

ハイ、再び創作小説の世界です。お時間ありましたらお楽しみくださいー☆
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  【遠い雷】
かたんと音がした。
土曜日の放課後、しんとした図書室の片隅で。   
ふと顔を上げると、私の斜め前の席に、同じクラスの上領嵐(カミリョウ アラシ)が
座るところだった。
立っていると、背が高くていつも見上げる形になる。
その端正とも言える横顔に一瞬見入ってしまうような感じになり、その感覚を
振り払おうと、私は声を出し、彼の名を呼んだ。
「・・・上領か」
「早いな、遠坂」
低い声でそう言う。参考までに私の名前は遠坂都(トオサカ ミヤコ)と言う。
高校2年。17歳だ。
「HRが終わってからすぐ来たからな。上領は直につかまっていなかったか?」
直というのは河合直(カワイ ナオ)と言って、やはり同じクラスで、上領とはよく
一緒にいる男子のことだ。背が低くて明るく、いつも騒いでいる印象があるが
憎めない。寡黙で冷静だが妙に迫力がある上領とは対象的で、でもとても仲が
いい。と思う。
「ああ、少し話してから来た」
「ふうん?」
「剣道部はいつから試験休みになったんだ?」
数学の教科書や参考書をひろげながら、上領が言う。私は応える。
「昨日から。陸上部は?」
「こっちも昨日からだな」
一週間後の期末試験を前に、部活は休みになっている。
そして広げている古典の文章は、先刻からまったく頭に入ってこない。困ったものだ。



つづきます。しばしお待ちを。


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dona-chan