日記

2003年07月31日(木) おかあさーん!

これを書いているのは、8月2日のことなのだが。
今日買った、よしもとばななさんの新刊『デッドエンドの思い出』。
その表題作のすばらしさについては、8月2日分の日記を参照していただくと
して。
2話目に、『おかあさーん!』という短編がおさめられている。
そのお話も、家族のこと、自分のこと、愛について、などが、カレーに無差別に
毒を盛られて死にそうになった主人公の視点から描かれていて、思わず泣けて
しまう箇所がいくつもある、かなり秀作だと思うのだが。

私には、「おかあさーん!」という言葉で思い出す、ひとつの光景がある。
ちょっと前に日記に書いていた『ハイテンション根性ERS』というマンガの
主人公のやこちゃんが、オーディションに落とされて道端で「おかあさーん
おかあさーん!わああん!」と泣くシーンがあり、それを読んだときも
思わず思い出しちゃったことなのだが。

昔、もう4年も前(!)に、会社の同期でイタリアに旅行したことがあった。
なんと私はそのとき、インフルエンザ治りかけ、という状態で、でもどうしても
行く!と参加しており、1日目のローマでの、あまりの体調の悪さと言ったら
もう! あんなに旅先で具合がわるかったことも、そうそう無いよ!という程
だった。
一緒に行った同期は、私を含めて6人。
人数が多いことも、皆の意識が分散されて、私的には割とよかった。と思う。
これが2人とかで行ってたら、相手の人がちょっと気の毒だったと思うからだ。
(心配するよね、だって。どうしても。)

で、その1日目のローマにて。
なんとこの大食漢(爆)の私が、お昼のピザは一口しか食べれない!という
事態になっており、おそらく、今思えば熱が結構下がってなかったのかも?と
思うのだが、そのきつさと言ったらもう、一歩間違えば、添乗員さんに、
「ホテルで休んでていいですか」などと言い出す一歩手前・・・って程だった。
そして夜。
悪夢のカンツォーネ・ディナー・ショウが!(いや、ちょっと良くなかった
のです。笑)
で、そのときも今ひとつイタリアンな晩御飯が食べれず、脱水症状とかも
怖いからワインもビールも(この私が!)セーブして飲まず、水ばっかり
飲んでたのが禍したのか知らないが、そのディナー会場からホテルに戻る
バスの20分くらい? おそろしくトイレに行きたくてたまらなかった私!爆

大体、旅先でトイレに悩まされることが多い私である。

そして、その夜一緒の部屋だったのは友人Kだと思うのだが、部屋に戻るなり
「ごめん私トイレ!」と、トイレに駆け込んだ私、
「ああ、こんなにせっぱつまったことってカナダ以来・・・」などと思いながら
事なきを得て、もう風邪具合悪いからお風呂入らないで寝るから、と、友人Kに
言って、ベッドに横になったはいいが。

もう、トイレ問題は解決したものの、具合が悪いったらなくて、そのとき、
ベッドに突っ伏して、私がそれこそ泣く程つよく思っていたことと言ったら、
「おかあさーん、おかあさーん! わああん!」って感じのことだった。笑

あんな風に旅先で思ったことなんて初めて!って、後からお母さん本人に
笑って言っていたものだが、その心細い感じ、泣きそうに不安な感じときたら
もう自分がすごく小さい何かに変わっちゃったと感じるようなもので、
今思い出してもちょっと不安になるってくらいだ。(←バカ。笑)

でも、たぶん、愛情みたいなものの、象徴なんだなあ。と思う。私の中で。
家族とか、お母さんとかって。
この前、友人Tちゃんの夫であるCがウチに来たときに、ウチのお母さんに私の
ことについて、「いや、話を聞いてると、お母さんのこと(私が)尊敬している
と思います」と言っていた。
それは本当に、そうだと思うのだ。

ただ、自分のエゴイスティックな気持ち、自由でありたいという気持ちと折り
あいがつかなくて、縛られている!なんて気持ちになっちゃったりするだけで。
愛があるってことは、わかっている。なんて思う。

そんな私はたぶん、この上なく幸せな人間なのかもしれない。と。
最近、とみにそんなことを考えたりするのでしたよ。


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