| 2002年01月22日(火) |
日本にとっての円安は? |
輸出企業にとっては大変な朗報です。 でも輸入企業にとっては大変な苦難です。 鉄鋼大手の中でも輸出比率の高い企業は100億円単位で為替差益が 出るといいます。逆だと為替差損です。この差は大きい。
速水優日銀総裁は18日の会見で、政府・日銀が円安を容認している との見方が為替市場で広がっていることについて、「自国通貨の売り が望ましいという中央銀行はありえず、通貨(円)を強く維持していく ことが大事だ」と述べました。さらに「日銀は(円安を)容認していな い。財務省も容認していないと思う」と語ったといいますが、市場は 信用していません。
今日のロンドン外国為替市場では、円はドルに対して下落、1998年10月 以来初めて1ドル=134円台に突入しました。この日のオニール米財務 長官の日米財務相会談での発言から、日米政府が現行の相場水準を容認 しているとの見方が広がり、東京市場から一段水準を切り下げて推移して います。マーケットは賢いですから自分たちがあるいはお客さんが損を しないように様々なルートから情報を仕入れています。その中で一番 信用の高い情報を採用するわけですが、やはり政府筋あるいはそのOBの 情報が一番信用度は高い。
テクニカルな指標はもちろんのことですが、やはり生身の情報にはかない ません。ですから死に物狂いで情報戦に走ります。損をしそうな場合には ヘッジをかけるなどして防衛策はしておりますが、やはり利益を増やす ための方法をいつも考えているというのが正しい見方でしょう。損をする のが分かった場合は、いかに早めに損切りするかです。その判断。 ディーラーにはそのあたりの判断能力が問われます。
さて円安になることで影響を受ける側面として海外の資産価値が落ちる ということがあります。バブルで海外に進出した企業が続々と退散した ことは記憶に新しいですね。不動産の価値が落ちる。半端じゃないです。 バランスシートもグチャグチャです。財務担当は頭が痛いでしょう。
日本ではいかに資産の価値を落とさず売却しようかと躍起になっている というのに為替のおかげでBSどころか時価評価によりPLにまで影響 して、挙句の果てには資本の減少になりあらゆる指標の数値が下がって しまうことになると当然ながら投資家はそれを気にしてカネを引き上げる 方向に走ってしまいます。そうなると株価も下がる。海外の投資家も 「円」のうまみが薄れてカネが海外へ流れて行く。悪い環境です。
円安は文字通り円の価値が下がることですから政府としてはこれを認める わけにはいきません。でもその恩恵を受けている一部の企業を守るため 容認しているんじゃないかという憶測もあながちウソではなさそう。
資産価値を落としてまで輸出による売上と為替差益の恩恵を与えるのが いいことか悪いことか。世論は真っ二つに分かれるでしょうが、自分は 榊原氏の意見と同じで、とことん(とはいっても140円あたり)円安 まで振れてしまう方がいいんじゃないかと思っています。これもひとつの 構造改革。痛みが出るのも承知の上で。ウミ出しとして。 自分の会社も痛いところがありますけどね。
はい。今日は晴れときどき曇り。(東京地方)
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