MOTOYANの日々題
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| 2001年05月28日(月) |
西郷さん似の武蔵丸の苦悩 |
「貴乃花、鬼迫の優勝」という新聞の見出し。 右ひざ間接の脱臼の痛みを押して、ファンのために無理を承知で、千秋楽に出場し、見事に優勝を果たした。勝った瞬間の顔はまさしく「鬼」の顔だった。 貴乃花の優勝に素直に拍手を贈りながらも昔のことを思い出した。 十数年前のオリンピックで日本の山下泰弘選手と戦ったエジプトのラシュワン選手は山下選手の怪我の脚を攻撃せず、山下選手の優勝になった試合は、私に限らず多くの日本人が記憶に残る清々しい結果でした。山下選手の優勝とラシュワン選手にファインプレーの精神と柔道の心に対して多くの日本人は惜しみない拍手を贈りました。 武蔵丸の心境も複雑だったと思う。勝てば、相撲人気の落ち込みに拍車がかかるし、勝てる相手にわざと負けるのもフェアーではないし、一晩、悩んだことだろう。休場してくれればと思いつつ朝を迎えたことだろう。 本割の勝負を見る限りでは、とても相撲にならない。決定戦が始まるまでの時間はとてつもなく長かったことだろう。 もし、本割で「自分は相撲はとれないよ、このとおり」という貴乃花のジェスチャーを素直にとり、決定戦で力を抜いて胸を合わせたとするならば、貴乃花の「取れても1番だけ」という作戦にまんまと引っかかったわけで、この作戦が実際にあったならば貴乃花はまさに「鬼」であり、「知将」の横綱である。さすが、プロである。 「晋どん、もうそろそろ、よかが」という西郷どんの最期の言葉を武蔵丸が知っていたか否かは不明であるが、迷いの中で自分を殺して勝負したなんてまさしく平成の西郷どんである。
おまけ:西郷どん→最後うどん(誤変換アワード)
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