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漫画関連ファイル


2004年07月14日(水)
酒井美羽『¥十億少女』

以前一巻を読んでおもしろかったので、気になっていた『¥十億少女』を、今日ブックオフで八巻まで立ち読みしました。現在9巻まで出ていて、今月号のASUKAで第一部が完結。全十巻になる予定です。絵が上手いとか派手とかいうわけじゃない。お話も昔から庶民的だったように思う。でも、ぐいぐい読ませるのは、これは漫画ならではの手法に作者が精通しているせいじゃないかしら。美内すずえさんや川惣さんと同じように。
主人公の高校生の女の子は老舗の和菓子屋さんの三人姉妹の末っ子。親の借金(10億円!)のカタに、謎の男と無理矢理結婚させられてしまいます。この導入部分は『美女と野獣』みたいで、おもしろい。気立ての良い娘が野獣の家にいくと、それは立派なお城で野獣は実はハンサムで、というのもお約束。結婚しているのを隠しつつ高校に通うのは『おくさまは18歳?』(←いまどき、これを知っている人がいるのか?)のノリ。そして、だんだん夫に惹かれていく・・・という話。
それで終わるかと思ったら、どんどん話が広がって、実は夫にはそっくりな従兄弟がいて、母親同志が姉妹で、しかし父親は同じで、親の因果が子に報い、暗くてどろどろの過去があったのでした!彼らの心の傷を「¥10億少女」は救うことができるのか?
さえない女の子だったはずが、コスプレまがいのドレスを着たり、派手なお友達に芸能界に連れて行かれたり、夫にせまられたり、従兄弟に監禁されたり、死んじゃった女の子の身代わりにされたり、サービス満点。