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漫画関連ファイル


2002年08月02日(金)
『ごくせん』 by 森本梢子

最近やってたTVドラマは見ていない。(ほんとにテレビ見なくなったなあ)
前作の『研修医なな子』は読んでいないし、テレビドラマも見ていない。
私にとって、森本梢子さんは、『わたしがママよ』の人なのだ。
育児まんがなので、普通の漫画好きの人はあまり手にとらないかもしれない。
森本さんの娘さんと、森本さんのお姉さんの三人の息子達が主人公で
年齢の近い4人の子供達と、その友人やお母さんや幼稚園の先生、
おじいちゃん、おばあちゃんの日常が描かれている作品だった。
ちょうどうちの子供達と年齢が同じくらいで、近所の姉の三人の子供というのも同じで、
読んでいてものすごく共感できる作品だった。読んだ後は幼稚園のお友達の
お母さんに回覧した。みんなおもしろいと言ってくれた。
共通の体験があるので、かえってわかりにくくなってしまうのだけれど、
今から思えば、育児まんがということを差し引いても、とてもおもしろい作品だったと思う。
日常のひとコマを観察して切り取って、なんともいえないテンポでギャグに落とす。
『ハムスターの研究レポート』とか『文鳥様と私』とかとも通じるおもしろさ。
あ、そうか。こういう日常観察レポートは、漫画家さんのエッセイなのかもしれない。
『ごくせん』はたっぷりした画面とシンプルな絵で、
以前子供達を描いていた時と同じような独特のおもしろさは健在で
出てくる高校生や先生達や極道たちのそれぞれの性格をきっちり描いて
しかも縦糸にいくつかのお話が進展していく。
『ごくせん』というのは「極道の先生」という意味で、任侠集団黒田一家の四代目
山口久美子が高校教師として、教え子を指導する話。
誰よりも、けんかが強いが、実家が極道であることを一応隠しているので
そのへんも逆の水戸黄門みたいでおもしろい。
弁護士の篠原先生、かっこいいよ。ヤンクミ(山口久美子の愛称)と上手くいくといいねえ。