某歴史系サイトで話題になっていて、気になっていた『白のフィオレンティーナ』を やっと、出ている単行本全巻と(7巻)、「ラキッシュ」今月号まで読みました。 冬水社の雑誌も単行本もまるっきり読んだことがないので予備知識ゼロ。
16世紀のフィレンツェで画家を目指す少女フィオレンティーナと、保護者アルフォンソの ラブストーリーを軸に、ミケランジェロ、ダ・ヴィンチ、ラファエロ、イザベッラ・デステ、 アルフォンソ・デステ、ルクレチア・ボルジア、チェーザレ・ボルジア、e.t.c 登場人物は百花繚乱。
登場人物の顔がみな同じとか、学園ラブストーリーっぽいキャラクターで 歴史ものが書けるのか?というのが最初の感想だったんだけれど、 読み進むうちに、だんだんおもしろくなってきました。
アルフォンソ・メディチの性格が好き。おだやかに、おだやかに進んできて、 やっと8巻目くらいのところで、我を忘れてフィオレンティーナを守るために 剣を取ったアルフォンソ。話が俄然、おもしろくなってきました。 まだまだお話は入り口なんだな、きっと作者はこの先もちゃんと考えていて、 登場人物を動かしていくのかもしれないな、と思わせる展開でした。 ジョヴァンニ・メディチとミケランジェロの関係もなかなか興味深いです。
そして、かっこいい男の子達と、かわいいフィオレンティーナが好きで、 このまんがを読んだ読者が、16世紀のイタリアに興味を持って、 その方面にはまってしまうということも十分ありそうで、 学校で歴史がないがしろにされがちな今日この頃では 貴重な作品ではないかと思ったのでした。
冬水社オフィシャルページ> 戸川視友のプロフィールとインタビュー 『白のフィオレンティーナ』紹介 ライターズ・スクエア(戸川視友)
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