マイニチノヒビ



 郷愁

高校時代の友人の結婚式の二次会に参加した。懐かしい景色に、新しい景色が紛れ込み、私は妹へ電話をかけた。去年の年末以来だ。とりあえず、デニーズで待ち合わせることに。私は話し合いをするつもりだったのに、私の気持ちを押し付けることしか出来なかった。そして、それを妹は理解できなかったように私には見えた。まだ、帰れない。夫に迎えの電話を頼むと、そこに母はやってきた。「とりあえず、いこ?」と母は新しい住まいへと招き入れようとする。妹は彼女の夫が帰ってきているので、先に戻り、コンビニ経由で私と母は少し歩きながら話をした。

母は、「時間が解決する」と思っていたようだった。私は、初めて、母に自分のことを好きであるか聞いた。「自分の子供を嫌うわけないでしょ」と答えた。私は完全に見捨てられていたわけではなかったらしい。私名義でためたお金があるから、それで今回の問題については納得してもらおうと思っていたらしいことも言っていた。

自分でも、現金だと思うが、そのお金で私の心が動いたのは紛れもない事実だ。それが、正義だとは思わないけれど。

2003年10月16日(木)
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