MUSIC春秋
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 2010年02月14日(日)
片想いの歌

先日ここにイレイジャーの動画を貼ったのは
仕事の帰りに「a little respect」を
自然に口ずさんでいたから
つまりその日の気持ちを表すのには
その曲をここに書き留めておくのが一番と思ったからで
そもそもこの日記の最初のかたち、
原点に戻ったというわけですね一時的に。
ちなみにこの日記、最初は「今日のうた」という
タイトルでした。

なぜ唐突にあの曲を口ずさみたくなったのかといえば
「a little something to make me sweeter」な
出来事があったからでしょう。
それはほんのちょっとした事だけど
思わず歌いだすような嬉しい気分。


エレクトロポップとか言われる
打ち込みのピコピコサウンドは
80年代には結構流行りましたが、
実は私の苦手分野です。
でもイレイジャーだけは私のお気に入り。
無機質なはずのピコピコのリズムに重なるのは
美しく温かいメロディーと
アンディ・ベルのソウルフルな低音ヴォーカル。
その歌声は優しく切なく、時には爽やかで、
「コンピュータミュージック嫌い嫌い嫌い・・」
と閉ざしたはずの私の心のドアをイレイジャーは
「ハロー!」とばかりにあっけなく開けてしまったのです。
特にアルバム「Wild!」は繰り返し聴きました。
私の歴代ヘビロテCDベスト10に
余裕でランクインするのではないかしら
ランク付けしたことないから知らんけど。

それほどのお気に入りであり、出会いから
もう22年も経っているというのに(えっ!マジ?)
私はまだ彼らを生で観たことがありません。
過去に来日したことはあるけれど、
いわゆる「名古屋飛ばし」で涙を飲みました。
TVなどでライブ映像を観る機会にも恵まれず、
観たことがあるのはPVぐらい。でも
「a little respect」はPVも大好きなので
貼ってみようかなとyoutubeを探したところ
あのライブ映像に遭遇したわけです。

びっくりしましたよね。半ケツに赤いヒール。
日本で受け入れられ難いのも仕方ない。
私は二人がゲイであることは知っていたし
それを前面に押し出した衣装での
ライブパフォーマンスについては、初期の頃の
アルバムのライナーノーツに書かれていましたが
それにしてもあのような衣装とダンスとは。
でもなぜか惹かれるものがあり
何度も観てしまったのは私だけでしょうか。

彼らがゲイであることを知らなくて
あの姿を見たことが無くても
私はイレイジャーを好きになった。でも
ゲイであることを理解した上で聴くことで
アンディの声はさらに切なく胸に迫ります。
「a little respect」は
好きな人に受け入れてもらえない
片想いの歌なんです。

すっかり洋楽の情報に疎くなった私。
活動を休止していたことも
アンディがHIV感染を発表していたことも知りませんでした。
しかし今年は新作を発表の予定とか。
今さらではあるけれど私は祈らずにはいられません。
二人がこれからもイレイジャーを続けて行けること
そしていつかこの目でアンディのお尻を観・・いや、
彼らのライブパフォーマンスを観られる日が来ることを。


半ケツはありません。
安心してご覧いただけるバージョンです。



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