MUSIC春秋
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 2009年07月09日(木)
続き

S&Gコンサートのお話の続きです。

懐かしい歌と懐かしい声、
本物が目の前にいることで
客席が興奮してるのは間違いないんだけど
人数が多い割にピーピーワーワーキャーキャー
といった歓声が聴こえてこない。
年齢層が高いからなあ。
50代が大半で、私でも若い方なんだもん。
もともと音楽性がおとなしめ、とは言え
地元アメリカでのライブに比べたら
静かすぎるだろうなあ。
MCを主に担当しているアートガーファンクルは
結構笑顔でライブを楽しんでいるように見えるけど
ポールサイモンがほとんど無表情なのが気になる。
名古屋、ダメかなあ?ダメですか?不安になる。
客席の感動、届かないかなあ。
それとももう高齢で身体が辛い?
と思っていたら中盤、
アフリカ系リズムセクション大活躍でノリノリに
なってきたあたりでやっと、チラホラと笑顔が。
本編最後、「明日に架ける橋」のクライマックスで
アートガーファンクルの歌い上げが凄かったので
(67歳とは思えない熱唱!)
客席総立ちになって精一杯の拍手。
これがさすがに届いたらしい。
アンコールではポールサイモンも笑顔になっていて
「サウンドオブサイレンス」「ボクサー」で
さらに盛り上げ、最後は「セシリア」で賑やかに幕。
よかったよかった。
「名古屋は初めてで、今回のツアーの初日だったけど
 うまくいってよかったよかったサンキュー。」
とか言って頂けたし。
途中までは、
「仕方ないか、初日だしゲネプロだと思って頂けば・・」
なんて思っていたんだけど
最後はドームが感動に満ち満ちているのが肌で感じられたので
きっとわかってくれたと思う。
名古屋がS&Gを大歓迎していることも、
大声で騒ぐのが苦手なことも。

ところで今回「本物の生の姿、生の声、生の演奏」を
自分のこの目と耳で直接見聞きできることが凄い、という
ライブに初めて行った頃のような感動をまた味わえたことが
本当にうれしかったです。
85年9月、ハワジョン(懐かし!)を観に県体に向かう人波の中で、
「後ろの方の席なら行かないって子もいるけど
 私は同じ空間に居られるってだけで嬉しい。」
って誰かが話してるのが聞こえてきたことを思い出しました。
開場待ちの列の横を、コンビニ帰りの出演者が
普通に通り過ぎて行くのも珍しくないような
フレンドリーなライブが多くなったからねえ。
(もちろん、それも楽しいんだけど。)
ライブにすっかり慣れてしまっていても、
こんな新鮮な気持ちで楽しめたのは、
S&Gを一番よく聴いていた時期が、
“外国人ミュージシャンも日本でコンサートをやる”
“それに行こうと思えば結構簡単に行ける”
ってことすら、知らなかった頃だったからかも。

名古屋にS&Gが来るなんて夢のよう、って気持ちがね、
今も25年前も変わらないの。



Simon and Garfunkel Old Friends Tour 2009 in NAGOYA
/ナゴヤドーム(7月8日)

3万人入ったそうです。(E.L.L.の100倍ぐらい?)



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