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2007年11月26日(月)
欲
 | 得三大好き |
「そこはかとなくクリスマス感を漂わせながら いつもの楽な感じのライブを。」
楽な? と突っ込みたくなったけど そのゆるさが好きで来ているのだから 文句は言えないのだった。 いやいや冗談かも、とも思ったけど 「次はがんばりが必要な曲ですね。」 と時々言っちゃうところを見ると それ以外の曲はあんまりがんばってないらしい。 がんばっている人が好きなはずの自分が こういうミュージシャンを好きになってしまったことに ちょっと困惑している。
でも客席は自分に似たような人たちでいっぱいだ。 他のどのライブより、ありのままの自分が一番馴染む。 そして得三は創作料理がおいしい。
私が注文した「きのことひき肉のピザ包み」が 隣の女性二人連れの席に間違って運ばれた。 「それは注文してませんけど?」 「えっ、そうですか?ラムバックと…」 「あ、それ私のです。」 想像以上に立派な外見のピザ包みを私が食べ終えた頃 隣の席にも同じ料理が運ばれて来た。 よくあるパターンとはいえこっそり笑った。
二部制だったので休憩時間の終わりがけに 「アイスクリームラムチョコソースバナナ添え」 を注文して第二部を聴きながらニコニコ食べる。 曲目はちょうど 「ドレミのおいかけっこ」「ピタゴラスイッチ」と お子様メニューが続いてぴったり。なんて贅沢。 私がアイスをスプーンですくっている時に 誰かの指がもつれて曲が乱れたので 思わず顔を上げると近藤さんが首を傾げていた。
その近藤さんがなんだかご機嫌な様子で 今回はよく喋っていた。 ドラゴンズ優勝記念ということで 数年前に彼がアレンジを担当したという 選手別の応援歌の中から「英智のテーマ」を 黙って一度普通に演奏した後で説明と客席参加の要請。 2度目は演奏に加えて近藤さんが歌い、 客席は手拍子&「かっとばせーヒーデノリ」 の掛け声を入れたらほのぼのと盛り上がった。 スポーツと栗Qは全く接点なさそうなのに… と思ったらやっぱり メンバーに野球のことが分かる人は一人もいなくて 選手についての話はみんな首を傾げながらの会話だった。
それから何の曲だったか忘れたけど 川口さんが一人でリズム(楽器の名前がわからん)を 2小節ほど刻んだあと 近藤くんのウクレレと関島さんのチューバが入ってくる と同時に川口さんは止めて楽器を持ち変える、 という構成だったのが 「二人が入った途端に川口くんが止めると 盛り下がるからあと2小節ぐらいはかぶせて欲しい」 と近藤さんが言い出して、 出だしだけ演奏してみた結果、 かぶせる方の構成に変えていた。 スタジオに遊びに行った気分になれて楽しかった。
さて がんばらない人やがんばらないやり方を受け入れるのか という話に戻るけど 受け入れるも何も気がつけば自分はとっくに がんばらない暮らしをしている。 これでいいのだ と開き直るのも悪くないかな とも思うのだけどなんだか落ち着かない。 満たされない「がんばり欲」が私の中にあるらしい。
栗コーダーカルテット ミニツアー /今池TOKUZO
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