MUSIC春秋
目次前日翌日
 2006年09月22日(金)
遅刻の理由

この写真は帰宅途中。


出勤途中、
目の前の信号が赤に変わった瞬間、慌てて
自転車のブレーキをムギーッと思い切り握ったら
ワイヤーがバチコーンと景気良く切れた。
こりゃ危険。どうしよ。

しかしその交差点の向こうには
なんと自転車屋が。
運がいい。
しかも9時前なのにもう開いている。
「おはようございま〜す。修理お願いします。」

出てきたのは70ぐらいの奥さん。
「はいはい、お父さんどこ行ったかなあ
 朝風呂入っちゃったか?ちょっと待ってね〜。」

あかんこりゃ遅刻だわ。勤務先に電話する。
しばらくすると更に年季の入ったご主人が
シャツの裾をズボンにごそごそ入れながら降りてきた。
ほんとに風呂入っとったんや、申し訳ない。

「ほ〜、こ〜りゃまたえらいのに乗っとらっせる。
 何やこれ、ワイヤーがこの中を通っとるのか、
 通るかいなあ〜?む〜。」
おいおい大丈夫か。
他の店に行こうか。

「なんで締まらん。」とか
「ちっともはまらん。」とか言ってるし
御老人特有の手つきがなんか
ドリフのコントみたいなんだけどどうしよう〜
と思っていたら最後に
「よし!」
と力強い言葉が出たので一安心。
いやあ、一時はどうなることかと思ったけど
本当に助かりました。
「学生さんかね?」
いえ、中年です。

家の両親より少し年上だと思うけど
頼りなげながらいつまでも夫婦揃って
現役で働けていいなあ。
なるべく長くお店を続けて欲しい。
(どうせまた壊れるしあの自転車。)
そういえばずいぶん前だけど
お見合いする時に「自営業の人希望」
って言ってた時があったのは
こういう夫婦に憧れたんだった。

過去形でいいのか。



目次前日翌日

MY追加mail