MUSIC春秋
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 2006年08月14日(月)
夕景

木の電柱と蝉。


「夕方の微笑ましい光景1」

小さな畑と小さな家々が
ごちゃごちゃと混在する町の一角の玄関先で
50歳位の女性の腕に抱かれた
彼女の孫と思われる小さな子供が
「シャボン玉とんだ〜♪・・」と生き生きと歌いだした歌はその後
本来の歌詞とは全く無関係の
その子が知っているありったけの言葉でなんとか繋がり
最後にはメロディーまで変わってしまっていたが
「よ〜う歌えたね〜!」とにこにこと孫の頭をなでるその女性に
私は一瞬微笑みかけて通り過ぎた。


「夕方の微笑ましい光景2」

風に乗ってほんのりとお酒の匂いがする
大人の飲食店が立ち並ぶ路地で
派手な柄のシャツにオレンジ色のだぶだぶスラックスを履き
金のブレスレットをした 強そうな男性が
飲み屋の前に止めた自転車の荷台の
発砲スチロールの箱の蓋が
風に飛ばされ道を転がって行くのを
慌ててガニ股で追いかけている後ろ姿を見て
私は笑わないように我慢しながら通り過ぎた。



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