「にこにこばかりもしてられない。」
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2002年10月31日(木) いいから踏み込め

子供の企画したハロウィンだけど、
用意してやるのは親なのだから、
親同士の根回しって必要だと思う。

そう思って、親に声をかけてみて意外な答えにちょっと戸惑う。

子供が決めてやるってことなんだから、子供に任せておけばいい。
親が口出すことじゃないわよ。

そうかしら。
子供が見えてない部分をそうっとサポートしてやるのは悪いことじゃないと思うけど。
子供たちは自分たちのことしか見えてないけれど、
大人だから私たちにはわかる。
きっと、誘われてない子供たちもやってくるだろうし、
誘われた子の兄弟たちだって参加したいだろう。
そういう子達が来たときにあなたの分もあるわよっていってやりたいと思わない?
あなたの分は誘ってないからないわよ、っていうのは子供の考え方だと思うんだけど。
う〜ん。
それでいいのかな。
いや、よくない。
人数が増えそうな気配よ〜。お菓子は余分にね〜。と、
根回しというほどでもないほどの根回し。ややこしい。




いつもこういうときに思い出すことがある。


ある仕事の現場で、
当日になって代理店の担当サンが受持ちを何の手配もしていないことがわかった。

依頼主も、同じ代理店の上司も、
うちの会社の部長もチーフもバイト君たちも、
業者さんたちも、レンタル備品を運んできただけのおじさんも、
ボーゼーン。

4000脚の客席を設営する段取りがスポーンと抜けている。

いいかげんな仕事をするからと、
この担当サンは、総スカンを食らっていたらしい。
客席の設営をこの担当サンに振ったあとも、
「ホントに大丈夫なんだろうなぁ。」と、
誰もが思っていたのに、誰も念を押さなかったらしい。


翌朝いるだけの人数で椅子を並べる羽目になった。
そこで仕切るはずの代理店の担当サンは何も言わない。
担当が何も言わないので、
依頼されてないとばかりにうちの部長もチーフも動かない。
いや、動けない。

運営の一番下っ端で、昨日急に現場に借り出された、
ビミョ〜な立場の私だけが、なんとなくフリーだ。

部長からもチーフからも何の指示も出ないまま、
「勝手にやってマース」な感じでにこにこと折りたたみイスを並べ始めた。
バイト君がもじもじしながら手伝ってくれる。

図面も何もないので、4000脚の客席をどう通路を取って並べたらいいのかわからない。
ステージ屋さんの営業さんに「消防の検査に通る並べ方ってどんなですかぁ?」と聞いて、巻き込む。
音響さんに、「どのへんにPA卓おきますかぁ?」と聞いては巻き込む。
照明さん、代理店の上司さん、クライアントまで、
やればできる人たちが次々に動き出して、
それぞれに仕切りだして、設営は一気に進んだ。

ややこしい局面にくると、みんなが私をダシに使う。
「おーい、ここはどうしとくんや〜。」
「わー、どうしたらいいですかねぇ〜〜〜!!」
「わしはこうしたらいいと思う。」
「さぁすぅがぁ!いいんじゃないすかぁ〜!」

代理店の担当サンに通すわけでなし、
勝手に業者が決めてるようでもなし、
ビミョ〜。

何とか開始時間ぎりぎりに客席の設営が済んだ。

無事に、イベントは始まって、終わった。
進行の手伝いをしながら、
自分がでしゃばりすぎたんじゃないかなぁと、気になってそわそわした。

でも、悪くはなかったらしい。
部長、弁当食えってやたら言うし。
チーフ、ニヤニヤしてるだけだし。
業者さんはアタマなでてくれるし。
代理店の上司さんは髪型とかほめてくれるし。
クライアントさんはおやつくれるし。
バイト君は急にちゃんづけやめるし。

・・じゃ、結局、誰がやってもよかったんだね?
できない人に押し付けてコケてくのを見てなくてよかったんだよね?

てことは、
どうして、はじめから引き取っちゃいけなかったのだろう。
ヤバイと思ったところから、手を出してたら、
当日こんなにあちこちに迷惑かからなくてすんだのに。
どうして?どうして?

私はたまらなくなってチーフに聞いた。
どうして、任せられないってわかってて、
引き取ろうとしなかったんですか?
そこは踏みこんじゃいけないんですか?

チーフは、そうやなー、金のこともあるし、難しいとこやけどなー、
でもあいつ嫌いやからヒヒヒヒ。と笑った。

がく。

危なっかしいのがわかってるんだったら、
立場よりも、建前よりも、
できる人ができることをやったらいけないのかなぁ。

ビジネスなんだからお金の発生することは仕事として処理できるんだし。
気の毒なのはこのイベントを楽しみに来るお客さんじゃないか。
担当サンだって、自分ができないのわかってて辛くはなかったんだろか。
もやもやもやもやもや。

仕事だろうが、友だちづきあいだろうが、
ダメそうかも、と思ったら、
踏み込んでいいんじゃないのか。
ヘンか私。
もやもやもやもやもや。

シタッパーゆえに、よくわからないことが多くて、もやもや。
部長はなんにも言わないし。
チーフはにやにやしてるだけだし。


だけど、半年ほど経ってから、
仕事でも、私生活でもにっちもさっちも行かなくなって
失踪してた担当サンが海から上がったって聞いて、
「遠慮せずに自分が踏み込んでいいと思ったら踏み込め。」
と思った。



ときどき、思い出す。
で、効いてくる。



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