配達の合間

毎日配達に出ているが、急に空が開けるところがある。

ここは地方都市なので、テレビを見るためには各戸アンテナを建てるのだが
そのアンテナと電線(その他いろんな線)で、網天井の様相を呈している。
以前運転していて、角を曲がって幹線道路に出た途端ぱっと空が開けて
あれ、とビックリした。
何がこんなに広々しているのだろう、と考えたら
電線が一本もないことに気付いた。

電線を、地中に通す工事が終わったところだったのだ。
なんだか頼りないほど空がすっきり開けていた。

あんまりいつもと景色が違うので
その後いつも通りの場所でふと電線の数を数えてみた。

とても赤信号で止まっている間に数えられるものではない!
四方向にそれぞれ10本から走っている上に
相当数の線が斜めにも渡っている。
改めて眺めてみると、本当に荒い網目のようだ。
こんなにたくさんの線に頼って私たちは生活しているのか、と

思わず自分の生活を振り返ってしまった。

少し前に読んだ本で印象的だったのが、モンゴルの星の話だ。
草原では、天の川が本当に「川」の様に見えるのだという。
日本で見られない満天の星空に、日本人はみなしばし空を仰ぐのだとか。
モンゴルの人たちは
「どうして日本人は皆空を見上げるのか」と不思議がるそうだ。
なるほど、彼らにとっては毎夜見慣れた空なのだ。

私たちは、快適な生活を手に入れることで放棄したものが
たくさんあるんだなぁと感じた一日だった。

2002年03月07日(木)

花のもとにて / しっぽ

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