誕生日に思う

じーちゃんの誕生日だった!

ごめんなさい。お祝い&お見舞いに行き損なってしまいました。
おじいちゃん、お誕生日おめでとう。

子供の頃は、恐いおじいちゃんでした。
いつからかな、恐くなくなったのは。

若い頃の写真を見ると、すげーいい男なんですよ!
さぞモテただろうと思われます。
母は、祖父に似て、しかも祖母のぱっちり二重も受け継いで
一応「美人」に分類される程度の顔立ちなのに
どうして私はへちゃむくれなのか、とっても不思議です。
全体的には私もこのごろ「お母さんとそっくりだね」と言われるのに
顔ばっかりは今でも全然違うところが口惜しいよね。
どこまでいってもブスはブスってところが、ね(苦笑)

いや、私の話じゃなかった。

長女がまだやっと歩き始めた頃、祖父が言った。
「頭の良さそうな子だ!楽しみだなぁ。
 この子が学校に上がって、通知票を貰うようになるまで
 生きていられるかなぁ。」

その長女は、おじいちゃん、今年二十歳になります。
通知票が楽しみなほど頭は良くならなかったけれど。

恐かった、口うるさかった祖父も、
今は大分呆けてきてしまった。
この前救急車を呼んだときは、私の手を握って
「世話かけてすまないねぇ」とか細い声で言ってたけど、
病院では、大分呆けが目立っているらしい。

もう随分前になるが、夜中に不整脈が酷くなって
「このまま心臓が止まったらどうしよう」と極度の不安におそわれ
いても立ってもいられなくなって、部屋中を歩き回ったことがある。
その後、しみじみ思ったのだ。
年を取って呆けるのは、
死への恐怖と不安を和らげるためではないか、と。

だから、じーちゃんが呆けることが
必ずしも悲しく辛いことだとは、思えないのだ。
感情の鈍化によって、恐怖もきっと薄らいでいるだろう。
自然は、そう取りはからってくれているんじゃないだろうか。

明後日は半日だから、お見舞いに行くね。
もう一度

お誕生日、おめでとう。
2002年02月17日(日)

花のもとにて / しっぽ

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