私季彩々
DiaryINDEXpastwill


2002年01月21日(月) 山の郵便配達

 本当かなと思ったが、昼から雨になった。傘を持ってきてらっき。

 昼休みにネットを覗いていたら、映画評のところに「山の郵便配達」というのがあった。何となく惹かれる私。
 帰りがけに寄ったコンビニで雑誌を読んでいたら映画館の表があった。すると、あるではないか、この映画。しかも「蠍座」という札幌でも新しい名画座での上映なので、800円と安目。少し待ち時間があったけれど、これも何かの縁と行って見た。
 早すぎる大雨で札幌の街は洪水状態。そんななか映画館は意外と混んでいた。映画館なんて2年ぶりかなぁ。高校時代は映画青年だったのに。

 で、映画のほうは・・・。★★★★★。
 すばらしかったですなぁ。
 中国のまだ奥深い山岳地帯で今だに山道を歩いて配達する郵便配達員親子の話なのだが、辞める父と継ぐ子が歩む山の道を、子が父の生涯を歩みである山道を歩き、父と母と自分のこれまでの歩みを再発見するといった内容でしょうか。
 とにかく自然で、美しい。滅多に帰らなかった父への少し屈折した感情が次第に溶けて行く様子が、山村の美しい光景と人々の暖かさに包まれてやんわりと伝わってきます。
 何度も鼻をすすりながら、やがてこの配達という仕事もバスや車に取って代わるであろうことも予感させながら、温情がいかに交錯して見失いがちなものかを思い起こさせてくれたロードムービーです。

 途中、配達中の郵便が風に飛ばされるハプニングが起きた時に、思わず声を上げた人が私のほかに数人いた。見終わった後、その人たちと集まって子の映画のことを語ってみたかったな、なんて。映画を観ていて声をあげてしまったのは初めてかも。

 俵万智さんが一人で演劇を見に行った後、誰かとその事を話したくて仕方なかった時に、自分に気付いて話し掛けてきた青年二人と居酒屋で話し込んだ、という話がエッセイにあった。
 そんな出会いも素敵ねと、少し哀しくもあったのですが、同じ感動を味わったであろう人々と階段をゆっくり上っていることに満足しながら雨の街に漕ぎ出したのでした。 Home&Photo


とんと |MAILHomePageBBS

My追加