おならでぃず
ライブ&映画のくり的感想。

2001年12月17日(月) 『囁く砂』@東京国際フォーラム

THE 4TH NHK ASIAN FILM FESTIVAL
『囁く砂』2001年 インドネシア=NHK共同制作作品
監督:ナン・アフナス 出演:クリスティン・ハキム 他

貧しい小屋で薬草を商い、時には堕胎の手伝いもする母とたった一人の娘。
娘に対する母の想いは異常なまでに深い。小屋に容赦なく吹き寄せる砂。
毎日は砂との戦いであり、母と子の戦いでもある。そんなある日、行方不明に
なっていた父親が突然帰還したことにより、家族は否応なく新たな出発を
しなければならない時を迎える。母と娘を通して無条件の愛・力・忍耐が、
美しい映像でシンボリックに描かれる、女性による女性達を描いた愛のドラマ。
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いつか忘れたけどこのFESのフライヤーを目にして、これは絶対行かなきゃ!
と思っていた映画祭。中でもこの『囁く砂』は、以前から私のテーマ(?)
となっている「砂」がタイトルに付いてるってことで気になってました。
結局時間がなくてこの1本しか観にいけそうもありませんが、この作品は
新作で、しかも舞台挨拶もあるってことだったので日比谷まで出かけました。
上映後に行われたトークで話題が出たのですが、インドネシアは今年結局
この作品も含め新作は2本しかできなかったそうです。いろんな経済事情とか
絡んでるみたいで、やっぱり1本1本の重みというものが違うなーと思ったし
この作品も何年も前から作っていたものらしく、後期でNHKが協力して上映と
なったみたいで、主演の人がいろんな人にお礼を言ってるのが何だかとても
あたたかかったし、ほんとうにみんなでがんばって作ったというのが伝わって
きて、そんなところでもぐっときてちょっとウルってしまったりして。
映画だけじゃなくて、何かをつくりあげるってほんとに大変だけど、それが
できた時というのは、そんなのふっとばすくらいいい気持ちになれるんだろー
なーと思ったら何だかすごく羨ましかったです。

作品の方もとてもいい作品でした。まず何がいいって映像がとてもキレイ。
自然のすばらしさがほんとうによく撮れていました。空の色、植物の感じ。
そしてメインの砂漠の砂の感じ。砂が舞う感じ。砂の波。自然にはかなわないな。
そして音楽もとってもステキ。管楽器の音がインドネシアの空気を出してて、
打楽器の音も、せまってくる感じがとても効果的でした。ラストの方の切ない
音楽はあれは何だろー。かなりステキでした。インドネシアという国について
全く知らないけど、ちょっと興味が湧いてきたりしました。行ってみたいな。

主演のハキムさんはとっても魅力的な女優さんでした。なんか日本映画にも
出てるらしいのでそれ観てみよーっと。今日いらしてた時もチャーミングな方
で、オーラがひときわ違っていました。なんとかっていうインドネシアの
映画監督が最近なくなったらしいんだけど、その人の努力をうけつぐためにも
ってことでハキムさんは映画会社を作ってプロデューサーとかもやってるって
聞いてすごく驚きました。有名な女優さんがそんなことまでやるなんて、
日本では考えられない気がしました。なんか今回NHKが協力したっていうのが
とても嬉しくて、いつも受信料むかつくーとか思ってたけど、NHKもなかなか
やるじゃーん☆とちょっといい気持ちになったです。

肝心のストーリーは、前半はなかなか内容がつかめない上に音楽がいいので
睡魔が襲って実はあんまりよく覚えて無いんだけど、後半はかなり切なくて
やりきれない感じが胸にきました。もっとインドネシア事情を理解してから
また観たいです。母が絶対的とは思わないけど、母が子を想う気持ちは、
私が想像してる以上に深いものなんだなーと。娘が傷ついて帰って来たのを
何も言わずに抱き締めてやるとことか、「砂がつぶやいているよ!」と叫ぶ
とことか、砂漠に耳をつけてじーっと囁きをきいてるとことか、すごくステキ
なシーンでした。全体に静かな映画なので、さーーさーーと砂の舞う音が
ほんとに砂の囁きに聞こえました。心が休まってくる気がしました。
だからあの娘も聞いてたのかな。そして最後は涙。うーん切ないです。


いい映画を観ました。一般公開いつ頃するんだろー。
あと来年春公開作品のフライヤーで気になるものが。
『少年と砂漠のカフェ』イラン映画。
きっ気になる!やっぱ砂漠ブーム来てるね、これは(笑)


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