大規模商業施設への出店 - 2006年05月25日(木) とあるお店から相談があった・・・。神奈川県の某市にある百貨店への出店依頼の話しがあるという内容だったが、結論から言うと止めた方が良いのではというアドバイスをした。では、何故止めた方が良いのか・・・? 店舗規模は40坪とのことだったが、これまでのテナントが退店するのでそのまま居抜きで入らないかという話しで、この規模なら席数は凡そ50〜60はあると思われる。手打ちのお店がこの規模で運営するのはかなり厳しいものがあるし、蕎麦一本でやっていくということも難しくなる。 立地的に幅広いメニュー構成でなければならなく、客層もファミリー客が多くなってしまうので手打ち蕎麦専門店としてのメリットを出すのは非常に大変である。それとこの百貨店では平日の夜はあまり集客が期待できないし、昼にしても苦戦は強いられるであろうと思われる。完全な土日集中型になるので人員配置もしっかりと考えなければならない。 それとこういう商業施設の場合はいろいろな面に於いての路面店と比べてコストが掛かる。家賃は売り上げの15%という歩合制で、他にも諸経費等が掛かるし、百貨店としてのイベントの際も何らかの出費が嵩む。営業時間も定休日も全て決められた中での営業であり、他にも多くの制約が出て来ることになる。当然ながら休憩時間なんて取れないからパートアルバイトのの人件費も嵩んでしまう。 分岐点をざっと計算してみても居抜きなので造作費の返済がない分低くなるが、シビアに見て最低ラインとして800万は売らなければならない。それでトントンというか、下手したらマイナスとなってしまう可能性もあるし、態々こういうところに出店する意味もない。安定的な数字としては1200万となるが、1000万を目標としなければ厳しいであろう。いくら百貨店の中といっても昔ほど集客が出来ている訳ではないし、そんな中で1000万ということは日商40万であり、ここでは数字的にはかなり厳しいものである。平日30万の土日60万というところであろうか・・・? ましてやこういう立地の場合は客単価がそれ程高くないというデメリットもある。夜もそれ程の伸びは期待出来ないし、そうすると如何に多く集客出来るかということに掛かってくる。最近の飲食フロアは充実してきているし、横浜駅の東西の百貨店でも多くの飲食店がある中で蕎麦屋はかなりの苦戦を強いられている。昔は結構幅を利かせていた蕎麦店もこういう中では選択肢から外れることが多くなる。 それから現在のお店を残しての出店となると一体誰が店を切り盛りするのかということも問題となる。店主が残って他人に任すか、店主が移って今の店を他人に任すかという選択肢しかないが、どちらにしてもリスクが大き過ぎる。そして、こういう商業施設への出店自体に個人店は向いていない。企業体で運営するところでないといろいろな面に於いて問題を抱えてしまうのである。 トータル的に考えてもこの出店依頼の話しはお断りした方が良いという判断となるのある。その百貨店自体の魅力もそれ程ではないし、これだけのリスクを犯してまで出店するメリットはないと思われる・・・。現実的には2号店ということ自体大変なものなのである。それで上手くいっている個人経営の蕎麦屋は殆どない。 Pocchy Land Information←Click BLOG Pocchy's Collection←Click -
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