Web Masterの日記



キカイダー REBOOT

2014年06月09日(月)

土曜日は雨の中、朝から豊洲の映画館で「キカイダー REBOOT」を観てきた。
すでに1日2回の上映しかなく、今にも公開終了になりそうなので
急いで観に行ってきた感じだ。
この日の上映も自分を含めて僅か6人しか席に座っていなかった。
しかも全員40代〜50代の男。
子供の頃にキカイダーに魅せられた自分と同じような人ばかりだろう。

映画の内容はよくできていた。
アクションも随所にワイヤーを使って激しかったし、映像もキレイだった。
ストーリー的にも矛盾もなく分かりやすい。
なので、もっと評価されてもいいと思うんだけどな。
特にキカイダーの肝である「良心回路」に関しては演出がとても良かった。
あるシーンでは右側のみ(善の青)映し、
その次に左側のみ(悪の赤)の映像になる。
それぞれの意味を重ね合わせながら演出の意図を考えて観ると、
一つ一つのシーンがとても深く感じられた。
TVシリーズでおなじみのプロフェッサーギルの笛(今作では電磁波)も
登場したけど、その時は正義の心を無くすキカイダーの、
ぞくっとする怖さを赤側で表現するシーンなどは、
まさしく日本映画ならではの表現だったと思う。

仮面ライダーやウルトラマン、戦隊シリーズなどもそうだけど、
形態が変わらないマスクで演じているのに、そのキャラクターの喜怒哀楽
あるいは表情をうかがい知ることができる映像というのは
日本の伝統文化でもある「能」の世界なんだろうね。
顔の傾きやライティング、そして仕草。
そういったもので感情を表すことはアメリカの映画では絶対にできない。
だからアメリカンヒーローって、フルマスクのものはほとんどなく、
たとえば口と目だけは見えるようにしてあったり、
最終的にマスクを破いて目などで表現するしかできない。
あるいはCG使って表情作ったりとかね。
ところが日本では口が動かなくても感情を表現できる。
これは世界に誇っていい技術だと思うよね。

そして、その感情表現を用いて、良心回路で揺れ動くキカイダーという
キャラクターに命を吹き込んだこの作品も素晴らしかった。
アクションもかなりすごいけど、それよりもそうした心の動きを
きちんと見せてくれたことがう嬉しかった。
最近、特撮映画、特にヒーロー物が粗製濫造になっている気がしていて、
大量生産の末にしぼんでいってしまった1970年代の繰り返しになるのでは?と
心配があったのだが、今作のようなしっかりとした作りの作品ができて
まぁ一安心という感じだろうか。
何年かに1本でいいので、こうした作品が作れれば、
まだまだ日本の特撮も続いていけると思うね。

余談だけどエンドロールは当時のオープニング曲「ゴーゴーキカイダー」を
再録した「ゴーゴーキカイダーREBOOT 2014」という曲が流れ、
かつてのTVシリーズのカットが流れた。
曲は懐かしいし、ワルダーとかギルハカイダー四人衆とかビジンダーの
場面カットは一瞬「おぉ!」とか思うんだけど、個人的には不要だと思った。
自分のような当時のファン向けのサービスだと思うんだが、
この映画から再起動し、新生キカイダーを誕生させたのに、
オリジナル作品をここに引っ張ってくることの狙いが分からん。
新作は新作として終わらせるべきではないかなという気がしたのは事実。

ジロー役の俳優は正直、あまり上手くないけど、アンドロイドなので逆に
その下手さ加減が良かったかも。
周りに鶴見辰吾、本田博太郎、原田龍二、石橋蓮司などの実力派俳優が
しっかりとした演技をしているのでジロー役の俳優のアンドロイド感が出ていた。
あとマリ役の高橋メアリージュンの氷のような冷たい目はまさにアンドロイドだった。

ちなみに「人造人間キカイダー」と「キカイダー01」ともに
ハワイでも放映され、初放映から40年近く経過した現在でも大変な人気だという。
1973年の初放映時は日本語版に字幕のみの放映で大ヒットし、
初オンエアの次の日にはいつの間に広まったのか
ハワイ中のディスコで主題歌「ゴーゴー・キカイダー」が流れていたらしい。
当時のジローを演じた伴大介はハワイの「名誉市民」の称号まで得た。
そして2002年4月12日にはハワイ州知事によって、
4月12日が「ジェネレーション・キカイダー・デイ」に制定され、
2007年5月19日にはマウイ島市長によって5月19日が
「キカイダー・ブラザーズ・デイ」に制定され、
今もハワイの記念日として残っている。
これってスゴイことだよね。

「キカイダー REBOOT」の続編は作ろうと思えば作れる終わり方だった。
ハカイダーの脳も保管されていたし。
次は「キカイダー01 REBOOT」があってもいいはず。
だけど「キカイダー」の興行成績が悪いからスポンサー付かないかな…。
もし「キカイダー01」ができたら是非また観に行こうと思っているけど。

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