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2009年12月19日(土)
朝、木場の映画館に行って、明日の仮面ライダー映画の座席を確保。 それから予定通りプリンターの設置をして早速、年賀状を印刷。 さらに午後から買い物に行き、その足で豊洲のららぽーとへ。 美穂がららぽーと内で買い物をしている間に自分は映画を鑑賞。 今日、観た映画は「宇宙戦艦ヤマト復活編」
“無限に広がる大宇宙…” ヤマトに欠かせない冒頭のナレーションに心がすーっと鎮まっていく。 続いて流れ出すのはヤマトには欠かせない川島和子のスキャット。 シンプルにして深く、そして優しさに満ちあふれながらも無性に切ない、 少なくとも自分の世代なら知らない人はいないであろう、故・宮川泰が遺した 極上の美しいメロディを聞きながら「あぁ、ヤマトだ、ヤマトが帰ってきた」 そんな思いで期待半分、不安半分で観始めた。
作品は良くも悪くも西崎ヤマトそのものだった。 謎の天体(ブラックホール)の接近と異星人の攻撃により地球消滅の危機が迫り、 17年もの長い眠りについていたヤマトが再び発進する。 ぶっちゃけ、これは「さらば」や「完結編」とまったく同じである。 「謎の天体」の胡散臭さも健在で、本作のカスケードブラックホールも 白色彗星やアクエリアス並みにウソっぽいのにホントっぽい感じ。 加えて今回のヤマトの原案が石原慎太郎東京都知事ということもあり、 西崎義展の世界観の中に、かつて日本が歩んできた苦い歴史を連想させるような、 あるいは現在の国際情勢を揶揄するかのような設定もあれこれと見受けられた。 まぁ、それもアイデアのひとつなので、それはそれで良いのだが、 ヤマトシリーズお約束でもある自己犠牲の描写が「特攻」という形で 安易に何度も描かれた点は今の時代には浮いた感じで残念だったかも。 「さらば」で彗星帝国の巨大戦艦に向かった古代、 あるいは「完結編」で命をかけてアクエリアスの水柱を撃った沖田艦長。 両者がその決断をするのは最後の最後で、すべてをやり尽くし後は それしか手がない状況での苦渋の選択だった。 そして、それが作品のクライマックスになるから観る者は心を打たれたのだ。 決して安直な特攻の美学を容認したわけではなかったはず。 序盤でヤマトが移民船の盾になるのは、武士道を持った敵の提督が 心を動かされるのも含め、むしろヤマトらしくて良かったのだが、 副長やその後の提督のあれは…、 なんだかちょっと後味が悪かった気もするな。
終盤に明らかになってくるカスケードブラックホールの正体、 そして敵の親玉の正体と、ここまで行っちゃうと、もはやヤマトではない気もした。 どうやら本作は復活篇の序章に過ぎないようだが、 今後の敵が「あっち側」の存在となると…。 ちょっと風呂敷を広げ過ぎて、どうにもならなくなりそうで怖い。
ヤマトと切り離すことの出来ないものに宮川泰の音楽がある。 すでに故人である彼が本作の音楽に参加することは無理だが、 エンディングに流れたTHE ALFEEの主題歌以外、新たにオリジナル曲はなく、 昔の懐かしい音楽が随所に流れた。 こだわらない人もいるかもしれないし、むしろ復活篇のためのオリジナル曲を 希望する声も多いかもしれないが、ヤマトの音楽はやっぱり宮川泰の音楽、 羽田健太郎のピアノじゃなくっちゃね。 アクエリアスから宇宙に飛び立つ時はヤマトの主題歌が流れ、 これから航海が始まるという期待に胸躍る気持ちにさせてくれる。 ささきいさおの歌声ではなくALFEE桜井の歌声でもヤマト発進!って感じ。 コスモパルサー隊が最初に発艦していくシーンで流れるのが 「新たなる旅立ち」以降、コスモタイガーの戦闘シーンに欠かせない曲の アレンジであったり、クライマックスで古代が波動砲を撃つシーンで流れるのが 「さらば」で使われた「大いなる愛」のアレンジ版だったりと、 宮川音楽をきちんと継承する製作サイドの姿勢は ヤマトファン、宮川ファンとして嬉しい限りだった。
公開前の情報で知った新波動砲。 波動炉心6連の新しい波動エンジンと、それにより「6連射」が可能となった トランジッション波動砲って…、何と言うか…。 波動砲は一発勝負だからこそ艦長や戦闘班長の慎重な決断が 迫られるから最終兵器なんじゃないのか? 6連射なんてできちゃったたらツマラナイだろとイヤ〜な予感がしていたのだが、 まぁ、これは後半の大きな戦闘で5連射プラス1発という 上手い使い方をしていたので良しとしよう。 さらにクライマックスでは第3艦橋ECIである数値を計算し終えた時に、 それまで掛かっていたプロテクトが解除され新たな使い方まで登場したし。
新戦闘機コスモパルサーも気になっていたメカのひとつ。 前作までの名機コスモタイガーの後継機ともなれば気になって当然。 予告や公式サイトの静止画ではどうもそのスタイルが把握できずにいたのだが、 いざスクリーンでしっかり見てみると、なかなかカッコよかった。 主翼を折りたたんで機体左右に爆装する重爆タイプもあって進化も見られた。 パイロットが操縦桿を両手でしっかと握る時代錯誤な描写もヤマトならOKだ。 あと、艦内格納庫でWINGFOLD状態の機があり、その翼下面に描かれた 「乾坤一擲」の4文字にシビれてしまった。こういうの好きだな。 機体表面の各マーキングも実在の戦闘機に近く、 特に「CAUTION」「BEWARE」「フムナ」などの警告表示は、 誰が・どういう時に・どういう向きから・何のために見る注意書きなのかの イメージがきちんとなされていて、ガンダムなんかよりも はるかにリアリティがあったね。
音楽とメカ設定は高い評価をしたい一方で、ストーリー設定の満足度はいまひとつ。 お馴染みのキャラも17年後とはいえ、劇画調になり、 好き嫌いがはっきりするデザインなのでダメな人はダメかも。 古代進の声優だった富山敬はすでに故人なので山寺宏一が 似せながら演じていたが。 それでも佐渡先生やアナライザーは声優も一緒だし、キャラも変わらず 猫のミークンまでいて懐かしかった。 ストーリーの満足度はいまひとつながらも、迫力や、そこからくる見応えは なかなかのものなので、きっと初期からヤマトを追い続けている世代ほど 感想を語るのが難しい作品と言えるかもね。 自分は「さらば」がシリーズ最高だと考えている。 生きること、愛すること、勇気を持つこと、あの作品には 大きなメッセージが沢山あった。 大人になってから観ても、それらは色あせることのない傑作である。 今回の復活劇は素直に喜びたいが、これを超えるだけのパワーは 残念ながらもう今のヤマトにはない。 これは仕方のないことだ。
「さらば」と銘打ち、主人公たちを死なせたにもかかわらず、 その後も30年にわたって繰り返される続編の登場に 当時のファンがどこまで食い付いていくか。 そもそも若い世代は興味があるのだろうか?観るのだろうか? エンドロール最後に映し出された「復活篇 第一部 完」の文字に 場内で起こったどよめきが、そのあたりを暗示しているような気がしたな。 ちなみに18時30分からの上映だったが、思っていた以上に人は入っていた。 アベックもいたが、ほとんど自分と同じ世代の男ばかりだったけど。
とりあえず我が青春時代に夢中になった宇宙戦艦ヤマトの復活は喜びたい。 来年のキムタク主演の実写版も興味はあるので観に行くだろうな。 明日はみんなで仮面ライダー映画。 ディケイド本当のラストとWの本当の最初を観て来よう。
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