Web Masterの日記



二足のわらじ

2009年06月16日(火)

最期まで王道を貫いた真のプロレスラー・三沢光晴、
死亡したニュースを扱ったワイドショーは三沢がNOAHの社長だった事に触れて
「レスラーと社長を兼務するのは負担が大き過ぎるのではないか。
そういう組織も改めるべき」みたいな意見を言っていた。
プロレス会社の社長は伝統的にレスラーが務めている。
長年、全日本プロレスの社長はジャイアント馬場だったし、
新日本プロレスの社長はアントニオ猪木だった。

以前、読んだことのある「プロレス仕掛け人は死なず」という本。
著者は新間久。長年、新日本プロレスの専務として
闘魂十番勝負などを仕掛けた人であり、猪木の腹心だった人物だが
袂を分けた後は訴訟沙汰にまでなったっけ。
その新間解任から旧UWF設立までの過程を描いた一種の暴露本である。
これを読むと、猪木、長州、藤波、前田などのレスラーが
当時の新日でどんなポジションにいて、どんな事を考えて、
何をしていたのかが、新間氏の視点からではあるが色々と覗えて面白かった。
そして、もうひとつ、この本の特徴は愚痴が非常に多いということ。
随所に新間氏の愚痴が書かれていた。
その内容は「レスラーは自分の言うことを全然聞かない。専務なのに…」
という感じで笑えた。
専務として会社にベストな事業を展開しようとしているのに、
レスラーがそれに従わないというのだ。
そして新間氏が挙げる理由は「レスラーは、プロレス団体は
レスラーのファィトで食っているという自負が強いから」
確かにそうだろう。

これを読んで、ある歴史上の人物を思い出した。それは石田三成。
豊臣秀吉の死後、三成は豊臣政権維持のために様々に画策する。
しかし加藤清正や福島正則らがそれに従わずに豊臣政権は滅ぶ。
加藤や福島が徳川に味方したのは、反三成感情が原因とまで言われている。
「戦場で何の働きもしない者が偉そうに指図するな」ということだ。
加藤や福島がレスラーで三成がフロントの新間氏と重なった。

また、高橋留美子の漫画「犬夜叉」の中で「七人隊」が登場する。
荒くれ者7人の集団が犬夜叉の敵として立ち塞がる。
まぁ、黒沢明の「七人の侍」の侍7人全員が敵役になったような感じ。
とにかく強い、その強敵6人を何とか倒して、最後に首領の蛮骨だけが残る。
犬夜叉との最終決戦だが、これがまた強い。
他の6人も相当強かったが、最後の蛮骨は段違いに強い。
そして蛮骨が犬夜叉に言った言葉
「俺がどうして、あの人殺し集団を束ねてこられたか知っているか?
それは俺が一番強かったからだよ!」

話を戻すが、プロレス会社の社長はレスラーが務めるのが慣例となっている。
それは強いレスラーでなければ荒くれ者揃いのレスラー達を
束ねられないからではないのだろうか?
一般社会の人間が「社長とレスラーの兼務は大変」なんて常識で述べるのは、
単に机上の空論なのかもしれない。

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