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2007年11月01日(木)
ついに「板東英二の呪い」も解けて、中日ドラゴンズが 53年ぶりの日本一に輝いた。 2年連続で日本シリーズは「日中対決」 ドラゴンズが3勝1敗と王手をかけて臨んだ第5戦の先発は ドラゴンズ・山井、ファイターズ・ダルビッシュ。 ドラゴンズは川上をダルビッシュに当てて来なかったか。 もし、この試合を落としても次に川上で勝てる計算もしていたのだろう。
過去4試合、全て初回に点が入っていたが、この試合は両投手ともに 3者凡退で仕留める静かなスタートだった。 しかし、2回にドラゴンズがウッズ・中村ノリ両選手の連打でチャンスを作り 犠牲フライで1点を先制。 その後は両投手の素晴らしい投げあい。 中でもドラゴンズの山井は立ち上がりから1人の走者も出さない完璧な投球。 ファイターズ打線が全く対応出来ていなかった。 対するファイターズのダルビッシュも先制点こそ取られたが、 その後は追加点を与えないエースらしい投球。 7回まで投げて、今日の試合も2ケタ奪三振を記録したのは見事。 それにしても力投するダルビッシュを援護できない打線は情けないな。
1−0で迎えた9回。 ここまで一人の走者も出さずに完全試合を継続していた山井に代えて 守護神・岩瀬を投入に踏み切った落合監督。 岩瀬も3者凡退に仕留める完全試合リレーで試合終了。 この瞬間に中日ドラゴンズが実に53年ぶりとなる日本一を達成した。 53年ぶり…しかしスゴイ昔だ。
ドラゴンズはクライマックスシリーズ第1ステージ、第2ステージ、 そして日本シリーズとポストシーズンでは9勝1敗と素晴らしい成績。 昨年のシリーズ敗退と今年のセリーグ優勝を逃がした悔しさを、 このポストシーズンで晴らそうという落合監督ならびに選手達の執念が、 この結果につながったと思う。 特に落合監督の勝ちにこだわる采配は見事というか圧巻。 完全試合を継続していた山井を迷わず代えた姿には頭が下がる。 もし岩瀬が打たれていたら何を言われたことか。 だが、やはり地元のファンの前で優勝を決めたい気持ちが強かったのだろう。 非情な采配とも言われかねないが、1点差だし、絶対的守護神がいるのだから あの交代は理解ができる。 それにしても落合監督は、監督就任4年間で2度のリーグ優勝、 3度の日本シリーズ進出、そして日本一1回と 文句なしの実績で実質ともに「名将」である。 名選手は名監督になれないと言われるが、文句の付けようのない名監督だ。
MVPには中村ノリが選ばれた。 中村ノリといえば契約でもめてオリックスを自由契約となり、 結局、中日の育成選手として再出発。 1月の退団騒動には、はっきり言って呆れ果ててしまったが、 ドラゴンズが拾ってくれてからは見違えるようになった。 まさにドラゴンズに最高の恩返しができたのではないか。 ここまで腐らず頑張ったのが報われ、自身初の日本一だ。
敗れたファイターズは最後まで打線に元気がなかった。 やはり、リーグ最低の打率の打撃陣、先取点を取ってそれを守る野球が この日本シリーズではできなかったのが響いた。 いくらダルビッシュが好投していても1点も取れなきゃ話にならないね。 ヒルマン監督のシリーズ前の行動も選手のに士気に少なからず影響したのでは? それでも小笠原、新庄、岡島など主力選手が大幅に抜けた中でのリーグ連覇は 賞賛に値するし、胸を張って札幌に帰ってほしい。
今年からセパ両リーグで導入されたクライマックス制度。 その制度元年で「リーグ優勝」をしていないドラゴンズが 「日本一」になったのは、何だか皮肉めいたものを感じてしまう。 来年はチャンピオンフラッグが名古屋に日本一、札幌にパリーグチャンピオン、 東京にセリーグチャンピオンと三つの球場で掲げられるわけだ。 そう考えると、やはりクライマックス制度によって、 プロ野球の歴史がおかしくなりつつあるなと危惧せずにはいられない。
それでも、その制度を有効活用して日本一を掴んだ中日ドラゴンズには 惜しみない拍手を贈りたい。 日本一おめでとう!アジアシリーズも日本代表として頑張ってほしい。
アメリカではレッドソックスが4連勝でアッと言う間にワールドシリーズ優勝。 日本シリーズも尾張名古屋で終わりを告げた。 次はいよいよ俺たちの番だ。 かなり厳しい条件ではあるが、全員の力を結集して 奇跡の大逆転優勝でSリーグ連覇を達成してやろう!
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