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2006年11月14日(火)
新宿西口のヨドバシカメラ、池袋のビックカメラと共に、 かつてカメラ系家電量販店の3強の一角を担っていた 「さくらや」(拠点は新宿東口) 東京の人なら誰もが一度はお世話になったことがあるだろう。 店内では「安さ爆発カメラのさくらや♪」としつこいくらい流れていた。 その老舗家電量販店が今、危機を迎えている。
自分が西武新宿線沿線の実家に住んでいた頃、 家電やカメラなどを買う時は新宿まで出て、 ヨドバシカメラと、さくらやを行き来しながら価格を見比べたものだ。 西武池袋沿線で1人暮らしをしていた頃は 池袋でビックカメラとさくらやを 行ったり来たりしながら商品を選んでいた。
さくらやの全盛期は、出店攻勢や宣伝戦略によって グングンと業績を上げていった1980年代。 しかし、ヨドバシカメラが量販店初のポイントカードを導入し、 ポイント競争が本格化した1990年代に入ると、 ヨドバシカメラやビックカメラに徐々に押されるようになってしまった。 1997年に出店した仙台店が僅か2年で閉店するという失敗により、 さくらやは地方への出店に及び腰となり、結局これが ライバルに大きな差を付けられる決定的な要因となってしまったようだ。 そして首都圏の店舗も、サンシャイン通りにあった池袋の大きな店舗や 横浜、吉祥寺などからも次々と撤退。 ついに2004年には投資ファンドのフェニックス・キャピタルの 傘下に入ってしまった。
ただ、フェニックス・キャピタルによる現在までの経営再建は あまり順調にはいかなかったようで、大きな改善のないまま 2年の月日が経過し、遂に新しい動きを起こすことになった。 それは福岡に拠点を置く「ベスト電器」が、さくらやの40%に当たる 株式を取得し、連結子会社化すると発表した。 ベスト電器は首都圏ではそれほど強い家電量販店ではないが、 全国に578店舗を展開し、家電量販店業界では 7位の売り上げ規模を誇る一大チェーンである。 さくらやの買収によって首都圏での売り上げを伸ばし、 ベスト電器の認知度を高めるのが狙いのようだ。
今回の買収によって、既存のさくらやはベスト電器に看板を変える…と思いきや、 やはり首都圏での認知度が高い「さくらや」の屋号は、 フルに活用する考えのようで、現在すでに首都圏にあるベスト電器の店舗も 逆に一部を「さくらや」に変えていく方針らしい。 今回の買収で「さくらや」は店舗を拡大でき、 ベスト電器は首都圏での売り上げを伸ばせる。 これは双方にともに大きなメリットを得そうだ。
かつては横並びだったヨドバシカメラやビックカメラは、 今となっては、かなり遠い存在になってしまったが、 ベスト電器と上手く融合しながら、再びさくらやに活気が戻れば、 ヨドバシVSビック、コジマVSヤマダのように、消費者としては 選択肢が増え、それが価格競争にも出てきて良いこと間違いなしのはず。 若い頃にお世話になった「さくらや」には是非とも頑張ってほしいものだ。
◆家電量販店の売上高順位 1位 ヤマダ電機(前橋) 約1兆3000億円 2位 エディオン(名古屋) 約7000億円 3位 ヨドバシカメラ(東京) 約6000億円 4位 コジマ(宇都宮) 約5000億円 5位 ビックカメラ(東京) 約4300億円 6位 ギガスケーズデンキ(水戸) 約4000億円 7位 ベスト電器(福岡) 約3600億円 8位 上新電機(大阪) 約3000億円
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