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2005年09月10日(土)
今日、家の近くでツクツクボウシの鳴き声を聞いた。 引っ越して初めての夏を迎え感じたのだが、 東陽町は確実に練馬よりも自然が多い。 運河をはじめ、公園など水場が多く、虫も鳥も多い。 夜、歩いているとマンション周辺でも練馬では聴いたこともない 虫の鳴き声をよく耳にする。 この夏、セミの鳴き声もよく耳にしたが、ほとんどアブラゼミだったが まさかツクツクボウシの鳴き声まで聴けるとは…。
俳句ではアブラゼミをはじめ、ほとんどのセミは夏の季語だが、 ツクツクボウシとヒグラシだけは秋の季語に分類されている。 なので「あぁ、秋なんだなぁ〜」とノスタルジックな気分になる。 さて、本来は暦の上では8月8日の立秋から秋になるが、 暦の立春や立秋は旧暦のままだから、実際の季節とは1ヶ月以上の誤差がある。 よって、真夏の一番暑い時季に立秋がというおかしなことになってるワケで、 ホントなら今ごろが立秋なのだ。 正確に言うと、今年の場合は明日、9月11日の選挙の投票日が本当の立秋にあたる。 さて、セミって言えば、松尾芭蕉の有名な句を思い出す。
閑さや岩にしみ入る蝉の声 芭蕉
本当は「しみ入る」じゃなく「しみ入」って書いてあるし、 「声」も難しい漢字を使ってるけど…。 芭蕉がこの句を詠んだのは46才の時の有名な旅「おくのほそ道」で、 ちょうど折り返し地点の辺りだと言われている。 尾花沢で紅花畑を見て、そのあと地元の人たちと句会をひらいたりして それから大石田までの山道の途中、 立石寺(りっしゃくじ)って言う山寺で詠んだ句だ。 今で言えば宮城県から山形県へ向かう山越えルートで、 やっと山形に入った辺りにあるお寺だ。 それで日付けはと言うと、元禄2年(1689年)5月27日、新暦に直すと 7月13日ってことになる。
でも、さすがの芭蕉だって、そんなに簡単に名句をポンポンと詠める訳はなく、 この時に詠んだのは本当は「山寺や石にしみつく蝉の声」って言う、 たいしたことない句だった。 それから「さびしさや岩にしみ込む蝉の声」って言う句に直し、 最終的に「閑さや岩にしみ入る蝉の声」になったっという。 一番のポイントとしては、真ん中の部分の表現が 「しみつく」「しみ込む」「しみ入る」って変化して来てる点だ。 「しみつく」よりも「しみ込む」のほうが味わいがあるし、 「しみ込む」よりも「しみ入る」のほうが、もっと深みが出る。 この流れを見ると、芭蕉の言語センスの良さが良く分かる。
ところで、この芭蕉の句に出て来るセミは、 いったいどんな声で鳴いてたんだろうか? ミンミンゼミの「ミーンミーン」なのか、 アブラゼミの「ジージー」なのか、クマゼミの「シャーシャー」なのか。 そしてツクツクボウシの「オーシーツクツク」や ヒグラシの「カナカナカナカナ」だったら、 今で言えば秋の句ってことになるんだな。
明日はなんとか試合ができそうだ。 秋空の下、勝利目指してガンバロウ!
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