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2002年08月07日(水)
店の改装作業や夏合宿のために、なかなか書くことができなかったが、 今日は休みだったために、後藤真希&保田圭のモーニング娘。脱退と ハロープロジェクトの再編成について語ってみよう。(^^ゞ
モーニング娘。のエースである後藤真希と、今が一番旬だった保田圭の卒業発表。 それのみならず、ハロープロジェクトの大幅な再編というニュースは衝撃的だった。 つんく♂および事務所の山崎直樹UFA会長が断行した今回の試みの意味を考え、 モーニング娘。は、いったい何処へ行くのか…。 思えば7月31日の時点で日刊&報知がインターネットに 後藤真希&保田圭卒業の速報記事をいち早く流したが、一旦掲載され すぐ削除された記述があり、それが情報の統制が取れていないことを匂わせた。 日刊では当初「新メンバー加入の予定」までが記述されていたがすぐ削除、 中日によれば新メン加入は未定だと書かれていた。 報知では慌てて短い速報仕様に戻されていた。 そうしたメディアの混乱を眺めながら「これは誤報なのかな」という 虚しい期待を刹那抱いたのは自分だけではないだろう。 そのくらい、いずれ訪れた未来とはいえ、 今回の卒業とハロプロの痛みを伴う『聖域無き構造改革』は衝撃的だった。 まさにハロプロ地殻変動と言うにふさわしい余りにも 『大胆不敵かつ、聖域無き構造改革』
あらためて今回の『大胆不敵かつ、聖域無き構造改革』の内容は 9月23日に後藤真希がモーニング娘。脱退。 来春には保田圭がモーニング娘。脱退。 さらにタンポポから飯田、矢口、加護が抜け、 新たに紺野、新垣、メロン記念日の柴田あゆみが加入し、 石川を含め新生タンポポ結成。9/26に新曲発表。 またプッチモニも後藤、保田が抜け、小川とココナッツ娘。のアヤカが新加入。 以前からの吉澤と新生プッチモニ結成。10/9に新曲発表。 子供に大人気のミニモニ。はリーダーの矢口が抜け、高橋が加入。 ココナッツ娘。のミカが新リーダーとなり、辻、加護、高橋の4人で再始動。 タンポポ、ミニモニ。から抜けた矢口は、以前、オーディションで合格した ハロープロジェクトキッズの子供たちと新ユニットを組む。 またハロープロジェクトで中澤裕子に次ぐサブリーダー的な役割だった 平家みちよがハロープロジェクトから卒業する。

人間は記憶の生物、その記憶が各人の中で「思い入れ」という名の 感情移入に昇華され、「タンポポは飯田がいてこそ」であるとか、 「オリジナルメンバーのいなくなるプッチモニなんて」とか 「ミニモニ。時代以上に中間管理職の色の強くなりそうな矢口は大丈夫か?」 などの後ろ向きな感想を持たせてしまう。 確かに、ファンなら誰しもがそういうこだわりを持っているだろう。 後藤真希にしろ保田圭にしろ、自発的な卒業であるかどうか思わず疑ってしまうし、平家みちよのハロプロ卒業に至っては痛々しさすら感じてしまう。 タンポポもプッチモニも、もはやそのユニット名である必要性を感じない。 保田の女優やらシンガー・ソングライター路線も耳障りは良いが ファジーで非常に今後が不安だ。 「今回のハロプロ大再編には、国民的グループにまで成長したモー娘。の人気を、 他のハロプロ内グループにも波及させ、相乗効果で人気を高める狙いがある」 という記事文が確かあったが、果たしてそうなのか? 正直、自分が知り得る限りでの反応は、既に呆れているか、 置いてきぼりにされたファン感情ゆえの反発の二通りしか今のところない。 したがって夕刊フジの記事を抜粋すると 「メンバーの増減を繰り返し人気を持続してきたモー娘。ファミリー。 だが、これでますます誰がどこに所属するのか分からなくなり、 ファンも脱退なんてことにならなきゃいいが」 という意見もあながち的はずれでも無いと言う悲しさがある。
しかし、一方で前述した通り、人間は慣れの生物でもある。 いずれ今は違和感と切なさと虚無感にすら囚われてるファン感情も モーニング娘。やハロプロの新しい事実、風景に慣れて受け入れ、 また惜しみない応援と愛情を注ぐ日は来るのだろう。
つんく♂とUFA山崎会長は、記憶と慣れという二つの要素に分けて ビジネス戦略を考えた際に、記憶を根拠とするファン感情が安定し、 市場も一定の規模を保つ現状の安定した状態よりも 一度秩序と安定を破壊し、再び新しい世界を作り上げた後の 慣れによるファンの適応、新たな市場の開拓の可能性に賭けたのだろう。 同時に、それはモーニング娘。に比重をかけすぎだったこれまでの構造を、 ハロプロというマクロな視点から見たものに変える、 いよいよ構造的にはジャニーズの女性版としての UFAエンターテインメント帝国構築の序章とも言えそうだ。
客観的かつビジネス戦略的に考えれば、 偉大なるマンネリ状態に陥ったモーニング娘。及びハロプロの状況打開に これ以上の効果的な企画展開はないだろう。 「LOVEマシーン」以降のモーニング娘。大躍進のシンボルである エースの後藤真希をモーニング娘。本体から 真っ先に切り離してしまうという離れ業。 初期の頃より絶大な支持のある由緒も伝統もあるユニットの刷新。 キッズエンターテインメント路線に相応しくない 本格派ボーカリストであった保田圭と平家みちよのリストラ…? そこには一切のファン感情への考慮はなく、 プロフェッショナルビジネスとしての冷徹さだけがあった。 その徹底ぶりには、ある意味、感服してしまう。
しかし脳内をループするのは後藤、保田が順に抜けた後、 「LOVEマシーン」発表時のメンバーは3人しかいなくなるという 異常事態のモーニング娘。 飯田圭織の祈りのないタンポポ。 市井紗耶香は無論、保田も後藤もいないプッチモニ。 矢口の小ささ故のハロプロキッズ担当への放浪…。 何よりもきついのは、オリジナルメンバーで歌うのが聞けない楽曲、 あるいは歌われても、ファンが感情移入出来なくなってしまう楽曲が 増えすぎるという事実だ。 「LOVEマシーン」以降の楽曲を後藤真希抜きで聞くのは耐えがたい。 新曲「Do it! Now」なんか意味すらわからなくなる。 以前、福田明日香卒業の時にできた「Never Forget」の様に、 「ラストキッス」や「タンポポ」「ちょこっとLOVE」は永遠に 封印されてしまうのか…、そんな危惧を抱かせてしまう。 いずれ慣れていくのだろうが、あまり慣れたくない気もするのは確か。 しかしネガティブになっても仕方ない。 一番辛いのは後藤真希本人、保田圭本人、飯田圭織本人、矢口真里本人…、 かもしれない。(^_^;) そして何より、まだどうしようもなく後藤真希や保田圭や モーニング娘。という存在自体に変な惹かれかたをしてしまう。 仕掛ける側の思うツボなのかも知れないが、それでも構わない。 つんく♂及びUFA山崎会長はモーニング娘。とハロプロの未来行きの切符を 配ったのだろう。一応、もらって何処へ行くか見届けてみたい。 それがどんな未来でも…。
休みの日なので、久しぶりの大作になってしまった。(^^ゞ しかしモーニング娘。から後藤真希と保田圭が抜けるなんて、 ジュピターズからテッチャンとチャーミンが抜けるようなものだと思うんだけどな。 それではチームとしては成り立たないかもしれないが、 モーニング娘。は成り立っちゃうんだろうな。 今回の件に関しては、また時間があったら書いてみたい。
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