Web Masterの日記



飛行機墜落

2001年11月12日(月)

9月11日の同時多発テロの悪夢から約2ヶ月が経った。
毎日のようにアメリカは空爆を続け、地上戦への用意も着々と進行している。
さらに反タリバンの北部同盟はアフガニスタンの半分を制圧、
首都カブールへ今にも総攻撃を仕掛けそうだ。
世界情勢の緊迫が今も続いている。
そんな中、テレビを見ていたらニューヨークに飛行機が墜落したという
衝撃的なニュースが飛び込んできた。
この日記を書いている時は、まだテロか事故かは分かっていないが、
時が時だけにさらに緊張感が走る。
ニューヨークは再び、レベル1の警戒態勢をとった。
墜落現場には直ちにニューヨークの全消防隊員、警察官や
ボランティア団体が消火や救出活動に向かったという。

今回もそうだが、アメリカの対応は本当に早い。
同時多発テロのときも救出活動には全米から消防隊員、警察官、軍人、
ボランティアがあたった。
とりわけボランティアの数は膨れ上がり、
ジュリアーニ市長が「待った」をかけるシーンも見られた。
本当に対応のすばやさには日本が見習う点が山ほどある。
同時多発テロが起こった後、街には負傷者のための献血の列ができ、
マクドナルドはマンハッタン外の店舗からも従業員を派遣し、
ハンバーガーを無料で配った。
ニューヨーカーは人種の枠を越え、一国家の人間として星条旗を掲げ、
支援活動に当たる人々に対し、あたたかい声援を送った。
そこには危機に団結する米国民の伝統、またブッシュ大統領の言う
「見ず知らずの人々や隣人のために、何かできることはないかと申し出る
人々の優しさ」が満ち溢れていた。
そんな最中、9月16日に日本に「命の骨髄」が届けられたという。
白血病など血液疾患で悩む患者のために米国から提供された骨髄液である。
その頃、テロの影響で米国内の飛行は禁止されていたが、
米連邦航空局は特別に日本に許可を出し、緊急便で輸送されたという。
国内の輸送だけ出ていっぱいのはずなのに、
日本人の患者のために最善を尽くしてくれたのだ。
米国の奉仕の精神はそこにも息づいていた。

いったい米国人特有のこれらの団結力、ボランティア精神、正義感は
どこから生まれるのだろうか。宗教、民族性の要因は否定できない。
政治的、軍事的な土壌も影響しているはずだ。
しかし精神の基礎作りとなっているのは、やはり人間教育によるところが
大きいのではないだろうか。
実際、幼稚園から高校に至るまで、米国内にある公立校の授業は、
星条旗に忠誠を誓うことから始まる。
そこで強調されているのは「自由、正義、奉仕の精神」であり、
それはやがて愛国心というものを育んでいくのだろう。

これはある雑誌で読んだ話だが、
惨劇から5日後、ひとつの事実が明るみとなった。
瓦礫の下から一人の元消防隊員の遺体が発見された。
名前はレイモンド・ヨーク45歳。仕事中に両肩を負傷し、すでに現役を引退、
消防博物館に勤務していた。
だが当日、ラジオで第一報を聞きつけた彼は、展示品の消防服やヘルメットを
取り出し、博物館を飛び出した。
「彼は現場に向かう必要なんてなかった。
でも、いてもたってもいられなかったんだ」と博物館の人々は
4人の子供と妻を残して亡くなった彼の死を悲しんだ。

相変わらず飛行機墜落の原因は分かっていない。
まぁ、そんなに簡単には分からないだろう。
しかし墜落現場には今も星条旗の元、米国の基本精神を持った人々が
必死になって働いている。
米国民にはレイモンドと同じ血が流れている。
我々日本人に真似できるか…、すぐに答えられないことが悲しい。

 < 過去  INDEX  未来 >


Web Master