羊日記 もくじのような/ちょっとまえ/これよりさき

2005年05月11日(水) 少なくとも需要が

あるので漏れる。うひ。おともだちーずありがと!垂れ流しだよ!

びまx珍(ちびでハゲで眼鏡でオタクのおっさんとノイローゼ自殺未遂のガキ。短珍映画より二十年弱過去設定)。えいがみてないひとにもみてたひとにもきっとなにがなんだかわからないよ!じこまんぞくだから。(ううう痛い痛い)
検索避けもくそもないので名前が挙げられませんー怖いから!
絵板にがぶたんのぱんつもかいてみたり。あー…ホンモノ臭い……!





友人がはじめたばかりの小さなナイトクラブの、ごつい男なら肩がつっかえるんじゃないかという程度に狭い階段。鼓膜がまだわんわん言ってる。
連中、どうしてああ大きな音を好むのか。……うるさいんだよ、いろいろ聞こえるから。眠れやしない。いつだってそういうがビーマンにはいくら聴きたいと思っても願っても、けしてきけるものでもなかったのだからいっそ羨ましいとすら思えた。やめたばかりの煙草をつい胸ポケットを探る仕草で恋しいと思ってしまっていやだめだせっかくやめたんだたとえこれが直接の破局の原因ではなかったにせよ、と、かわりにチューイングガムを一枚出して苦虫と一緒に噛み。何度も噛み。
鼻歌を歌おうにも、歌すら殆ど知らないのに苦笑する。かわりにガムの風船を膨らます。
ビーマンは離婚したばかりで(妻…もと妻とはハイスクールの同級生で、彼女の方からの一目惚れで卒業を待たずに結婚したが結婚直後から結婚生活は破綻していたのだが七年我慢されて(だそうだ。)むしろ浮気しているのは妻の方だったにもかかわらず、つい先日書類とともにアパートメントを叩き出された。)ひとりボウリング場の三階、のちに悪名高きエクソシストとなるそのひとが世界のごく一部でのみ有名な事務所兼住居を構えることになるその細長い部屋を改装もせず、コンクリートのごつごつした壁にリノリウム剥き出しの冷たい床のままに住んでいた。防音などないその部屋は、ボウリング場の営業時間中はボールがレーンを転がるごろごろという音、ピンを並べる機械のたてるモーター音がBGMで、ちょっと胎内音を連想させてビーマンは少しだけ気に入っている。
ボーリング場の裏のトラッシュボックスに、ぼろきれのようなものが棄てられている。クソ。家主に見つかれば店子が五月蝿く言われるのだ。あーあ、また酔っ払いかヤク中かの行き倒れの始末か、と溜息ついて傍に寄って見れば目ばかりぎらぎらと暗い薄汚れたガキだ。ガリガリに痩せて骨が皮膚から突き出そうになってる。まるで捨て猫だ。
足先でちょっと触ってみるとこちらを胡乱な目で見上げる。
「腹減ってないか」
あとで考えてもどうしてこんな風に声をかけてしまったか一向にわからない。
だが、なぜか迷いもなにもなくこの少年を家に入れなければいけないような気になっていたのも確かなのだ。
非常階段をカンカンいわせて上がる。少し遅れてもうひとつカンカンいうおとが足元から聞こえて、ビーマンはちょっとだけ笑った。
がちゃりと大きな音で鍵をこじあけている間に、もうひとつの足音が追いついて、止まった。鉄の重い非常ドアを開ける。
廊下とは名ばかりのエントランス越せばもう一枚のドアで、鍵もついていないそのドアをひいてどうぞ、と目で誘導してガキを部屋の中へと招待だ。
ウンともすんとも言わず愛想笑いもせず、ガキはぺこりと頭だけ下げて部屋の中へ入る。中にいるときにしか使えないチェーンロックをがちゃりとかけているとかちゃりとベルトをはずす音がして。
「なにやってんだよガキ」
「え」
振り返ったビーマンを眺めるように甘い焦点でみやる面立ちはまだ幼さすら残しているというのに。
「だって、あんた、泊めてくれるんだろ」
「そうだ」
「だったら」
下着がなかば見えたままの情けない格好で、ガキが見上げた。きっとじきに自分を追い抜く背だが、いまはまだ頭の位置はビーマンより少し下だ。なまっちろい下腹。今度は目ははっきりと自分に焦点を結んでいる。癖のある肩まで伸びてしまった髪を何人の人間が掴んでおさえつけて。
困ったようにみあげてくる目はべつに責めるでもなんでもなく、ただ、まっすぐにこちらをみているだけだがだからこそよけいに。
「そういう意味で泊めてやるって言ったんじゃない」
後退しかけた額に、じわりと汗が滲んで、頬が紅潮するのがビーマンは些か気恥ずかしい。だが、ロクすっぽ口をきかなかったこどもがさも当然と言わんばかりにこういうことをするということのほうがいまは問題だった。
「そしたら俺はどうすればいいの」
途方にくれたように縋るように両手をひろげたガキの手は、まるで翼のようにもみえた。
「そんなこと、俺にだってわかるもんかよ………」
その、翼にやわらかく頬を包まれて。
途方にくれたのはむしろビーマンのほうだった。

キスを、しないほうがおかしい、なんて錯覚もいいところだと、たしかに。






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