なべて世はこともなし
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2007年05月29日(火) 日本旅行記(4):青い空と青い海を求めて沖縄へ(1)

沖縄!おきなわ!!OKINAWA!!!


青い海!(「美ら海」っていうんですか?)そして、青空の広がる南国の島!カタカナ英語で言えばトロピカルアイランド!Q州・沖縄と一つのエリアとされる場所に20年も住みながら、行ったことのない島。行く前から心躍ります(心が躍りすぎて不必要に!マークが並んでいますが気にしないで)。


というわけで、結婚式も終わり、ゴールデンウィークもそろそろ終盤という5月5日に向かったは羽田空港。ゴールデンウィークのユーターンラッシュが始まったんじゃないかと思いつつ羽田に行ってみると…





空いてます。実に、空いてます。そっかー、ユーターンラッシュってのは地方から都市部なんだなあ。などと思いつつ搭乗ゲートへ。





見えてきました。テクノジャンボ。やっぱりヒコーキというものを思い浮かべると真っ先にうかんでくるのがこのジャンボ…ってくらい有名(…だと少なくとも私は思う)。なんか福岡=羽田線などでは結構乗りなれているこのジャンボも、沖縄に行くとなると輝いているように見えるから不思議です。


そして、搭乗ゲートに行ってみると、おーい、本当にここでいいのか…というくらい人がいない。乗ってみると…やっぱり人がいない。


今回は、きっと眺めがいいだろうという理由で2階席を事前に指定(←気がついてない方。この文には突っ込みどころがありますよ)。だいたい2階席はビジネスクラスという設定が多い中で、2階席が普通席というのは珍しく、かつ、ありがたい。で、その2階席と言えば…





80人だかが乗りそうな席に座っているのは私たちを入れて10名もいない。ちなみに左に写りこんでいるのは私の指です。こんなミスを犯したのは写ルンです以外では初めてです。


そんなわけで、離陸後ほどなくしてスッチーさんが私たちの席にやってきた。


スッチーさん:「お飲み物は何になさいますか?」


…あ、なるほど。これだけの人数じゃあカートを持ってくる価値はないやね。ビールを飲みたかったのだが、このあとレンタカーを借りなければいけなかったのでじっと我慢。お茶にする。





その後もたとえこのすかすか状態でもかいがいしく献身的に働くすっちーさん、ほとんど私たちの席専属のスッチーさんとなり、お茶のおかわりだ、キャンディだ、アイスクリームだ(これは有料だった)、新聞だといろいろ持ってきてくれる。


この異常なまでの親切さとこの機内のすかすかさが気になって仕方ないアホな私は1階席まで探検に行くことにした。


2階席の最後方、つまり階段のある位置にはギャレー(台所)もある。つまり1階席に行くときはこのギャレーの前を通り過ぎなければいけないわけ。通り過ぎようとすると私たち専属のスッチーさんがさっそく


スッチーさん:「お客様、お手洗いでしたら、最前方にございます!」
私:「いえ、ちょっと散歩に行きたいだけですから」



と、逃げるように1階席へ(って、別に悪いことをしてるわけじゃないんだけど)。


1階席の惨状…じゃなかった、すかすかぶりは想像を絶するものだった。階段から、トイレまでの十数列は完全に空。一列10人だかが座れる席が十数列にわたりすっからかん。こりゃ、この500人以上乗れるジャンボ機に50人も乗ってないという空前絶後のすかすかぶりだぞ。まさに文字通りの全日


つまり、今話題のプロペラ機Q400でも間に合う数の客をジャンボ機で運んでいるわけ。こんな珍しいことはめったにないから、一番後ろまで見に行こうと決めたのだが、中央のトイレの前に差し掛かった瞬間、スッチーさんが私の前に立ちふさがり


スッチーさん:「お手洗いですね。こちらへどうぞ」


ご丁寧にトイレのドアーを開けてくれた。


小心者の私はそのまま用事もないトイレに入りましたよ。


全日空さん親切すぎ…と、意味もなく手を洗いながら考える私。海外に長く住んでいる日本人が日本に帰るときに日系の航空会社を避ける人がいる…って気持ちがわかる気がした。それがいいっていう人も多いだろうけど、過度の親切も考えもんだわ。ともあれ、すかすかのジャンボの機内を最後まで歩こうという私の夢は潰えたのでした。


なお、全日空さんの名誉のために書き添えますが、帰りの那覇発の便は完全に満員(スッチーさん談)だったそうです。もっと言えば、この便が出たわずか5分後に臨時便で777を飛ばしてたくらいだから、帰りの便の混み具合は容易に想像できます。





それから20分も空港周辺をトンビよろしくぐーるぐる旋回してようやく那覇空港に到着。読者さんから「5月5日の沖縄は必ず雨だよ」と言われていたので覚悟はしていたが、沖縄の空はどよよーんとした曇天。そして空港ビルを出たとたんにむわっと感じるもさもさーっとした湿気だらけの空気。気温は25度前後ながら、蒸し暑さへの耐性が7年だかのアイルランドでの生活で完全になくなってしまった私にはつらい。


ちゅうかさ、蒸し暑いのはまだいい。が、私は聞きたい。


沖縄の青い海と、青い空は一体どこに行ったら見られますか。


シャトルバスに乗り向かったのは某レンタカー会社のオフィス。割引のきく他社でもよかったのだが、この大手のレンタカー会社を選んだ理由は、ホームページ上に「国際免許でも貸し出しをしますよ」と明記してあったから。そう。日本の免許などとうの昔に失効してしまっている私、日本で車を運転するときは国際免許証を使っているわけ。沖縄まで来て、「日本の免許がないと車は貸せません」とか言われたらヒサンなので、ホームページ上で問題ないと書いてあったこの会社を選択した次第。


それで、ネット上で予約をしたのは2ヶ月も前だったのに、すでにマーチやヴィッツといった小型の乗用車は出払っており、申し込めたのは、大型車か軽自動車。大型車を借りるほど金のない私は軽自動車を選択。


レンタカーの営業所で、果たして大丈夫だろうかと一抹の不安を持ちつつ国際免許を見せると、係りの人は別段驚いた様子もなく手続きをしてくれる。で、軽自動車が出払っていたのかサービスかはわからないが、借りたのは1200ccのスズキのスイフト。これは軽ではなく立派な小型の乗用車。日本では当たり前なのかもしれないが、アイルランドではほとんど見ないナビもちゃんとついている。


で、ナビをセットして最初に向かったは首里城。…とことん基本に忠実な選択といえる。


首里城の基本を知りたい人はWikipediaで調べてもらうとして、ナビさんの正確な指示で迷うことなく首里城周辺に到着。首里城周りの観光客狙いの駐車場への呼び込みを無視しつつ(それにしても「レンタカー優先駐車場」とは言うに事欠いて何言ってんだかと思った)、県営の駐車場へ。


ゴールデンウィーク真っ只中で鬼のように混んでいることを予想したが、その実、ここでもがらがらーすかすかー。どうやら、私が行くところは人が避けるらしい(まあ、もう午後も3時を過ぎて、雨模様だったから、誰も首里城なんかに行きたがらなかったのかもしれないが)。


話はそれるが、ここで、トラブル発生。車を件の県営駐車場に停めたはいいが、キーが抜けない。スズキの車にはじめて乗ったので、何か特別なキーの抜き方があるかと思い、エンジンキー周りをああでもないこうでもないと触るが、どうあっても抜けない。10分後に諦めて、電話で友人に助けを求めると、オートマのギアをガチャガチャやってみるといいよとのこと。言われたとおりやると…抜けた。これが何だったのか未だに解らない。





ほんで、雨の中歩き出すと、ほら来ましたよ。観光客向けの記念撮影をさせようと着物を着たお姉さん数人組が。「んなもんいらん」と蹴散らしつつ、お姉さんたちのいる右側を避けて左側から撮った写真がこれ。よく見ると、着物のお姉さん達に捕まった被害者親子連れさんが、クイズ100人に聞きましたでハワイ旅行が当たったかのような花飾りを首から下げてますな。


あ、これ、2000円札の門じゃん。


…と、撮りながら気がついた(それくらいの予習をして行けよ)。


話は更にそれるが、Mausiの持ってきたお札、なぜか2000円札が大量。数日前の新聞報道によると、発行された2000円札の約8割が日銀の倉庫で眠っているらしいが、実は残りの1割は海外の銀行かどっかで眠ってるんじゃないかという気がしてくる。


もっと話をそらすと、わが愛しの世間知らずのMausiさん。2週間日本にいるのに持参した日本円はなんとたったの5万円。で、そのうちの3万円が2000円札だったというオチつき。5万円など結婚式のご祝儀でそのほとんどは飛んでしまうわ!(しかも2000円札など結婚式のご祝儀にできるかい!)ま、かくして、その数倍の金額を私が散財したことはご想像に難くないかと。


んな家庭の事情の暴露はどーでもいいとして。皆様、こちらが、首里城でございます。







見ての通り、誰がどう見ても日本じゃない。行ったことはないけど中国の影響をかなり色濃く受けているのではないだろうか。そんな中で内部の書院なんかは日本ふう。ま、つい最近再建されたものだから、どこまで昔に忠実なのかは大いに疑問の余地があるのだが。





そんなこんなで首里城見学を終えて、向かったのは3泊ほどお世話になるホテル。那覇空港や首里城が沖縄本島南部にあるのに対し、ホテルは中北部にある本部町。なんで、そんなとこにしたかは、行った先のホムペのトップページを見てくだされば解るはず。


こちら、そのホテルのホムペ


ご覧いただけましたでしょうか。私は、友人にこのホテルのホムペを紹介されて、この写真を見た瞬間に、他のホテルを探すことなくそのまま予約をしてしまいました。このどこまでも青い海辺の、白い砂浜に建つリバーサイドホテルならぬシーサイドホテル。これこそが私が勝手に思い浮かべる沖縄のリゾートです。日航だかなんだかのホテルに泊まれるような御身分では私はもちろんありませんが、そことはまた違う素晴らしい環境と言えると思う。



ところが。予約してから気になったので、グーグルマップで周辺の地図を見てみた。確かにホテル自体は海辺にあるが、そう遠くない場所に採石場らしき場所がででんと構えていて、もしかしたら、これ、かなりうるさいとか、埃っぽいんじゃないだろうかという不安を抱く。ま、予約をしてしまったんだし、行ってみれば解る。


沖縄の道を運転していて気がついたのだが、沖縄の道は二つの意味で異常。まず、制限速度が異常に低く設定されている。法定速度(60キロ)で走れる場所などほとんどない。Q州ならば60キロ、アイルランドならば100キロで走れそうなところに、堂々と50キロ制限の標識が掲げられている。





こんなまっすぐで気分のいい道にも制限速度50キロの表示。


さらに、もしかするとこれらの事実はつながっているのかもしれないが、沖縄に到着したその日、信号待ちなどでの発進時にどんなに気をつけてアクセルを踏んでもタイヤが空回りをするのだ。そりゃ路面は雨で濡れていてお世辞にもいい状況とは言えないまでもこれはひどい。タイヤがよっぽど減っているのかと思い確認したが、レンタカー屋さん疑って悪かった。タイヤはまだまだ新品といっても通用するくらいのもの。


この件はどーしても気になったので、レンタカーを返す時に何気なく聞いてみた。レンタカー会社の係りの兄ちゃんいわく


係:「沖縄の道路の舗装は本土のそれと違って滑りやすいんですよ」


詳しく聞いたところによると、沖縄の道路舗装はコーラルリーフロックなる石灰岩が含まれていて、それがいけないらしい。路面がぬれるとコンディションが一気に悪化するそうな。こうなると、アイルランドのあのタイヤがすぐに減ってなくなる荒い路面の舗装も悪くないと思えてくるから不思議。


えらく長くなってきたので途中ながら続く。




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