なべて世はこともなし
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2002年10月14日(月) ライアンエア狂暴旅行記<後編>

昨日の日記の続きです。そうそう、半分寝ぼけてあぷしたのでフォントのタグが間違ってて、一部読めなくなってました。訂正しておきましたので御参考まで。


掲示板のカキコより。


わたしの記憶が確かなら、ライアンって各機体前に「グラスゴー行き」「ブリュッセル行き」・・・みたいにワープロでテキトーに打ち出した紙が三角形のオモリみたいなのにペラリと、張られているだけだったような気がするけど今もそう?(手書きではないだけ、まだマシか?)


そのようなものは私見たことがありません。見てみたいなあ。というかそんな紙をつけてる暇があったらちゃんと客を誘導しろよ。


で、こちらはメールでの質問


「Snigelさんは本当に片道1セントしか払わなかったのですか」


いいえ。もっと払ってます。具体的にはこういう内訳です。


運賃:0.02ユーロ
税金:31.35ユーロ
クレジットカード利用手数料:5ユーロ
計:36.37ユーロ



運賃は片道1セント。で、日本の国内線では運賃に含まれているためまず誰も気がつかないのだが、実は国内線にも安くない税金がかかっている(たとえば東京からどこかの地方空港を往復すると3000円程度らしい)。で、空港施設使用料だか離発着料だかは知らんが往復で31ユーロというけっこうばかにならない税金を取られる。


で、「クレジットカード利用手数料」はある意味せこく、ある意味理にかなった請求。ご存知の方も多いと思うが、クレジットのカードの売上、確かビザは2%程度、アメックスは3%程度の手数料を取る。例えば1万円の売上があると、そのうちの200円は手数料としてビザが徴収し、店に入ってくるのは9800円。


で、もしこの手数料がないと、ライアンエアは政府の代わりに徴収する税金のために手数料を取られるという事態になる。仮にこのクレジットカード手数料がなくて、アメックスの手数料が3%とするとライアンエアは税金を徴収するために約94セントを無駄にすることになる。2セントの売上に94セントの手数料はあんまりな気がする。…と言うわけで、このクレジットカードしよう手数料はある意味理にかなっているのだが、半面これを運賃に転嫁すると片道2.5ユーロになるわけで。ま、それでも安いことは議論の余地のないところですが。


で、「非常口」などの表示がドイツ語で、いかにもルフトハンサのお下がりとしか思えないポンコツB737-200はほぼ定刻通りに離陸。


この「片道1セント」セールの初日にライアンエアの社長に某夕刊紙がインタビューしていた。それによると社長は…


「確かに1セントでは赤字だけど、でもお客様は機内で飲み物や香水などの商品を買ってくれるかもしれないし、タイアップしている保険も買ってくれるかもしれない。だから売上になるんですよ」


…とかいう感じのことを言っていた(記憶で書いているので正確でない可能性が高い)。


と言うわけで、私は意地になってぼったくりのインスタントコーヒー等を飲まず、一円も使いませんでした。


で、30分にも満たない短いフライトでマンチェスター着。着いてからもライアンエアは違います。最前列に座っていた私は当然一番最初に降機。で、ボーディングブリッジ(ヒコーキと空港のビルを結ぶ可動式の橋)を渡り空港ビルに入ろうとするとなぜかメインビルの入口は施錠されています。私が立ち止まっていると誰かが「こっちだ」。ボーディングブリッジの中ほどにある地上階への階段。でも、そこには「搭乗はこちら」と書いてあるよ。


…選択の余地がないので引き返した関係で順番が入れ替わり私はみんなについて階段を降りる。すると今度は下の階のホールらしきところでみんな右往左往している。で、みんなそこにあるエレベーターに乗ろうとしてる。


…こいつらはアホか。と本気で思った。たった今階段を降りてきたのに、そこでエレベーターに乗ったらさっきの上の階に戻るだけだろうが。私が周りを見渡すと、数十メートル離れた地上でバスの運転手がこっちに向かって手を振っている。


何たる矛盾。わざわざボーディングブリッジを使ったのにバスに乗ってターミナルビルに行くという。で、バスはわざわざターミナルビルの回りを一回りして建物の裏に回りそこで客を降ろす。どこかの雑居ビルの裏口としか思えない小汚く薄暗いドアには


「アイルランド共和国専用到着口」


と書かれている。…なるほど、イミグレをパスするためにこういう面倒くさいことをするのね。それにしてもこの小汚く薄暗い入り口はアイルランドに対する当てつけか?


で、その入口の向こうには手荷物受取所。


パキスタン人


…しかいませんでした。そこには。で、手荷物のなかった私はそのまま到着口から外に出たのですがそこにはパキスタン人の出迎え客の大軍。一瞬自分がどこに来たかわからなくなりました。


で、帰りは帰りでヒコーキは20分遅れ。それはいいとしても最前列に座った私はすぐに異臭に気がついた。その異臭の元は目の前にあるトイレ。そう、トイレが田舎のJRの列車のトイレのようにかぐわしい匂いを漂わせている。たぶん朝掃除したっきりなんだろうなあ。で、ジャンプシートに座ったスッチーさんは忙しそうに売上の計算。ご苦労なことで。


今回のライアンエアでの旅。まさに「値段に見合った旅」でした。文句は言いません。少なくとも1セント分の働きはしてくれましたから。…ができればもう乗りたくないライアンエア。でもまた1セントのセールがあれば乗ってしまうんだろうなあ…。


最後にオフ会参加予定の皆様、水曜日に詳細メールをお送りします。皆様のメアドの保護のためBccで出しますので一部のメールサーバーでは「ジャンクメール」(迷惑メール)扱いになるかと思います。参加ご希望の方はメールボックスにご注意を。また、メールが着かなかった方は管理人のミスですのでお申しつけください。



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