いいことあった
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2004年11月23日(火) 白夜の南極にペンギンの大行列 夏迎え、子育てに戻る

45年ぶりにイナゴ大群襲来 イスラエル
ポルシェ、トヨタにハイブリッド技術の提供要請
「准教授」新設へ 中教審「助教授は実態に合わず」(asahi.com)

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ケロの風邪はだいぶ良くなったが、鼻が少しと咳が少し。私は喉の奥が腫れて声変わりしているけどまぁ元気。しかし予定がある時は2週間前から児童館訪問禁止だな、これは。

今日のケロは加湿器の空タンクを持ってにこにこよちよち歩いてきた。昨日タンクの入替を見て覚えたらしい。薬壜も気に入ったみたいだったので、プラスチックの蓋の空壜のラベルを剥がして渡したら蓋をひねって遊んでいた。
毎日絵本の棚の本を全部出されて(これがほんとの棚卸)シシフォスのことなど思いつつ棚にしまっているのだが、掃除機をかけようと本を戻し、廊下を掃除してリビングに戻ったらすでに棚卸されてた時は脱力。でも一人で宇宙語喋りながら絵本見てることもあるので、自分で下ろせるところに置いておいた方がいいのだろう、きっと。

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某掲示板に書き込んでから「レスに困るようなことを他人様の掲示板に書いてはいけない」と思いなおして日記に書くことにした話。

某■経新聞の連作CFについて私は密かにむかついていた。
1、学生時代に某紙を読んでなくって彼女にお泊りを断られ
2、その後も電車内でマンガか何か読んでるところを元彼女に
  見つかって「変わらないわね」といわれてた彼が
3、某紙を読み始めたらいきなり彼女の会社に係長として転職
というストーリー。

「彼女は学生時代から某紙を読んでたのにヒラで(多分)、某紙をちょっと読んだ彼はいきなり彼女を飛び越えて係長かよ」
けっ。というあたりなんですが、皆さんはどうですか?まぁこれ逆だと「プリティ・ブロンド」みたいになっちゃうんだけどさ。

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S.ヘレロ「ベア・アタックス クマはなぜ人を襲うかI・II(2004-153〜4)
北海道大学図書刊行会(2000年9月)

2冊に分かれているが、Iの方はおもにクマに襲われた(あるいは遭遇した)人々の体験談や公式記録を元にした実録、IIの方はクマの進化や能力に関することが書かれている。IIの補章は「星野道夫の死」。
17年間クマの生態を研究してきた動物行動学者の文章なので、淡々と事実が記述されているが、とても絵では見せられないような怪我など、クマに襲われるとどういうことが起こるかが分かりやすく述べられている。クマに捕食されそうになった(そして体の一部を失った)人が自ら語った体験談では「こんな事が起こっても人は死なないのね」と感動すら覚える。もちろんこれらはクマに襲われたときだけでなく、交通事故や何やらでも日々起こっていて私が知らないだけの出来事と同じなんだろうけれど。

「襲われる」というとクマの意思を感じさせるが、たいていの場合はクマとの遭遇であり、お互い驚き恐れているらしい。その時正しい対応をすれば肉体的接触なしでやり過ごせることも多いようだが、クマが子供を連れた母クマなのか、あるいは食べ物を巡って人間と取り合いをするつもりなのか等の状況によっては正しい対応が変わっているらしい。そしてごく一部、人間を獲物として捕食するクマもいるらしい。(そしてそれに係わるのが生ゴミやキャンプのゴミを正しく処理しない不心得だったり、餌付けをする考えなしの人々だったりする。)
著者自身も、正しい対応を知ることで一人でも多くの人がクマとの遭遇を無事やりすごし、一匹でも多くのクマが射殺されたりすることなく暮らせるように、この本をガイドとして書いたようだ。しかし何といってもクマは一匹一匹違う考えを持ち学習する動物であり、それぞれの反応に対する理由も推測することしかできないので、自分が間違った対応を薦めたため傷つく人が出ないかを恐れている、とも書いていた。

自分はクマに遭うことはないんじゃないかと思うけど、キャンプする機会もあるし、絶対とは言えないので、知識として読んでおく価値はある。そしてクマに襲われて死ぬことを何か特別なことだと思わないようにしようと思う。

この本によると、クマと人間が係わらずに暮らすためには、とにかく人間の食べ物をクマが食べる機会をなくすことが一番らしい。アメリカの国立公園でも徹底するのは難しい(旅行者達が餌付けをすることもゴミの不法投棄も取り締らなくてはいけない)ようだが、日本においては尚一層困難だろう。日本クマネットワークによる解説を読むと、クマとの事故を防ぐための尽力に頭が下がった。とにかく、すごい本だった。
(あとクマ牧場って観光のためにクマを飼ってるのかと思ったけど、熊胆や熊肉のための畜産なのかなという疑問あり。)


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