「物書きなていうものはものの道理や世の出来事を 知り尽くしたように言うけれどその実、現実を何一つ 分かっていない人種なんだ。」(たしかそんな感じ)
それはとある物書きが小説の中で、物書きの主人公に向けて 彼を非難する別の登場人物の男に言わせた言葉だ。
非難する男はかたぎで物書きは放蕩に明け暮れる。 その物書きの書く小説は人の興味を引く面白い小説なのだろう。 浪漫主義、退廃派、耽美的およそ健全とはほど遠い そうした作風にも作家には切実な必然があった。と思う。 物書きは自ら命を絶つ。
劇団の研究生の座を追われる身になった友人が その劇団に残った別の男のことを非難した。 女に食わせてもらってる。 それもその男の才なんだよ。他人事のように答えた。
誉められることは何もないけれど私は働いている。 そして私は生きている。
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