てくてくミーハー道場

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2017年12月03日(日) 宝塚歌劇団星組公演『ベルリン、わが愛』『Bouquet de TAKARAZUKA』(東京宝塚劇場)

原田諒にもの申す。←しょっぱなから不穏なムード





三谷幸喜『国民の映画』DVD(2011年版、2014年版どちらでも可)を100回観て出直せ!←キツイっすね・・・





そんぐらいイライラしました(― ―)

40年前のタカラヅカを観てる気分だったよ(40年前のタカラヅカをディスるな!/汗)

実に薄い内容の話に、説得力のない「主人公は正しい」という価値観。まるで伝わってこないヒロインの魅力。類型的な悪役。

高校生の同人漫画だってもうちっと“まし”だぞ(テオ!そのくらいにしときなさい!)

うっ・・・。←

今回、主人公の名がぼくのハンドルネームと同じだったのが面映ゆかったのですが、それもあんまり嬉しからず。

話が浅すぎるんだもん(もう、やめよ? それ以上ディスるのは)

とりあえず、このような作品でも(おい)がんばって演じてた生徒何人かについて寸評。



さゆみ(紅ゆずる

原田諒が悪いので、さゆみは悪くないです(こら)

でも、実に魅力のない主人公であったことは事実です。

さゆみの一番の弱点=男役らしい声じゃない。

ここが今回一番目立ってたのが大失敗の巻。さゆみの“良いところ”を一つも活かせていない脚本だった。

そら、いつまでもひょうきんな役ばかり演ってるわけにはいかないよ、もうトップさんなんだし。

でも、それなりにさゆみらしさを出そうと思えばできるでしょ?

男役らしい声が出せないトップさんて、結構これまでも何人もいた。それでも皆さん色々工夫してそれぞれの「トップらしさ」を造り上げていた。

さゆみもこれから頑張ってそれを造形してほしい。

ひたすら次回作に期待するものであります。



あーちゃん(綺咲愛里

うーんと、うーんと(←おい)

可愛いのはわかるんだ。劇中の映像(題材が映画で、彼女が演じたジルが出演した映画のワンシーンがスクリーンに映し出される演出があった)で観たときにも、ヅカメイクなのに()「あっ、この子可愛いわ」と思った。

でも・・・なんか、未だ魅力がわからん。娘役に関心がなさすぎるオラの性癖のせいなので、あーちゃんは悪くないです。

歌は思ってたよりも上手になってた(ん?)

ていうか、さゆみも今回ちょっと上手に聞こえてたので、トップさんミキシングが効いてたんだろう(口悪いなーもう)

それより、今回ちょっと気になったセリフがひとつ。

話全体はおしなべてつまんなかったんですが(いちいち言わなくていいよっ!/怒)、ラストシーンで、いかにもタカラヅカらしいダブルミーニングのセリフがありまして、主人公・テオが、これから新天地へ一緒に行くジルに、

「これから、何があっても君を守る!」

てなことを言ったんですが、なんか意味深じゃね?(か、考えすぎですよう、ておどるさん/汗)

あーちゃんて、そんなに敵だらけなの?(そ、そういう意味じゃないと、思うよ?/大汗)

・・・96期生だからなのかなあ?(ゴホ、ゴホン)

・・・やめときましょう、この話は(だったら最初からするな/叱)



まこっつぁん(礼真琴

歌あれだけ?!←おい

主人公の人の好い親友・・・かなり役不足。まあ、敵対する役ばっかでも何だから・・・という原田先生のお気持ちはわからんでもないですし、その敵対する役をカチャ(凪七瑠海)が演ったので、こちらとしては不足はなかったのですが。

ケストナーという実在の人物でしたので、もうちょっとなんかあってほしかった。つうか、何人もの登場人物を深く描きながらも焦点がぶれないようにするって、よほど腕がないとできないんだよね・・・原田先生をディスりすぎてますか? すみません。



カチャ(凪七瑠海

で、そんなこんなでザ・類型的悪役だったカチャ。こちらも実在の人物(ゲッベルス)だったから、真面目なタカラジェンヌのこと、本人はいろいろ史実を調べたりして頑張ったんだろうなあ。不憫だ。ただのセクハラおやじに描かれて(・・・もうやめて/涙)



はるこ(音波みのり

類型的悪役その2。可哀相ではあるが、ベテラン娘役がよくやらされる役どころではある。

唯一()「さすがだ」と思ったところがあって、彼女演じるレーニというコーラスガールが、撮影に備えて発声練習をするところで、見事に「ド下手」に声を張り上げるところ。

本来歌が上手な人が下手に歌おうとすると、単純に音を“キレイに”外したりするもんだが(そういうのはイヤミにしか聞こえない)、はるこちゃんは“ちゃんと”下手に歌っていた。これは最上級に歌がうまくないとできない。

機会があれば『マダム・フローレンス』を演じてみてほしいな。在団中は難しいかもしれないけど。



彼女たち以外では、ジョセフィン・ベイカーを演じたちーちゃん(夏樹れい)の素晴らしい歌唱力と脚線美(笑)、渋いベテラン俳優ライマンを演じた渋い(笑)みっきぃ(天寿光希)あたりが印象に残りました。

そして・・・悲しいかな例によってぼくがいつも心の片隅で気にしている(片隅かよ!)カイくん(七海ひろき)は、

「何の役だっけ?」

みたいな・・・(おいっ!!!)

カイくんに関しては、ショーの方がほぼ100%印象に残りましたので、それで良し(?)





では、そのショーについて。

専科のカチャが、こっちにも出演。前トップさん退団によって果てしなく歌唱力が弱まった星組(こらあ)の強力助っ人となっていました。

まあ、ぼくはほぼまこっつぁんのターンだけ鼓膜に全神経を集中させていたので(失礼なやつやな)

カチャとまこっつぁんでは“歌ウマ”の性格が違うんだよね。ぼくは圧倒的にまこっつぁんタイプが好きで。

実は、今回ショーも本編に負けず劣らず古色蒼然としていて(言いたい放題)

なんせ「タカラヅカレビュー90周年」を記念したショー(てかレビュー)なので、タカラヅカのスタンダードナンバーがてんこ盛り。越路吹雪さんや鳳蘭さんの声で刷り込まれている(CDで覚えたから)あの曲この曲を次々に歌う星組生でございました。

でも、ショーで古ーい感じ、というのは、お芝居とは違って、骨董品的味わいがあるというか、震災前の「はなのみち」を歩いているような、そんな懐かしい気分になりました。ぼくもオールドファンの仲間入りですかね(とっくにだろうが!)

いやいや、ヅカオタってのは、歴20年やそこらじゃベテラン気取りできないんですよ、50年ぐらい観てないと威張れない(まじか)

そんな気がしてます。

それはともかく、ショーになるとさゆみの歌唱力もあんまりごまかし効かず(おいおいおい)

まこっつぁんの直後に歌わせるのはやめてあげて!←

とはいえ、今作一番感動したのは、フィナーレ大階段でのカチャ歌唱の「花夢幻」につきるでしょう(冒頭はさゆみが歌ったので、最初はどうなることかと(こら)思った)

もちろんぼくの耳に染みついているのは一路真輝さんの声です。CDのみならず、旧東京宝塚劇場が取り壊しになる際に開催された特別公演でナマで聴いたイチロさんの歌声が、未だに鮮明に思い出せます(そういう“気”になってるだけだろうけど)

だから、なまじな下級生に歌われちゃ困るんですが、今回のカチャの歌声は、まったくその価値を失わせることなく。見事に「ヅカ歌」の伝統を引き継いでいました。

ありがたや。歌ウマ生徒。(なぁ〜んか、ひっかかる言い方ねえ)





てな感じ悪いこと書きながらも、実際ショーでは、さゆみの堂々たるトップぶりに目を見張り(どのシーンでもとにかく一番衣裳が似合う/笑)、あーちゃんと組んだダンスシーンは実に美しく、お芝居ではどこにいるかわからないカイくんも(こらこらこらこらっ!)、ショーではどこにいても目立つスター性を発揮。

フィナーレ大階段の冒頭のエヅラが、ここ何作かのショーの中で、一番色目的に綺麗でゴージャス(大階段のブルーのLEDに生徒たちのゴールドの衣裳)だったのも印象的でした。

そしてここがやっぱり一番のタカラヅカらしさと申しますか、退団者(しーらん(壱城あずさ)、あいりちゃん(愛水せれ奈)、ちーちゃん)の見せ場もしっかり作ってあり、あたたかさ満載のショーでした。

そうだ、エトワールのじゅりちゃん(天彩峰里)の声も素晴らしかった。宙組に行くそうですが、新天地でもご活躍を祈っています。



ちなみに、ぼくは東京宝塚劇場での公演は毎回1回ずつ観ているんですが、感想書く書かないに他意はありません。単純に時間があるかないかだけです。組ごとに好き嫌いの偏りも“今は”ありません。

なので、今まで書いてない公演でも、本当は「これについては書いときたい」ってのがあるんだよなー。ちゃんとまとめようなんて欲を出しさえしなければ書けるのにな(←言い訳)


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