てくてくミーハー道場

もくじ前回てくてく次回てくてく


2012年09月28日(金) 『理系ヲタが船上で恋する確率』(新国立劇場 小劇場)

メガネをはずせばそこにいるのは普通にイケメンだろうと容易に予想される小澤亮太くん(ゴーカイレッド!/笑)が写っている昔の少女漫画ノリのチラシを見て、観劇を決めました・・・というのは嘘で(嘘か!)、単純にあらすじが面白そうだったのと、(植本)潤ちゃんが出演者に名前を連ねていたから。

それと、「理系ヲタ」に若干の親近感があるから(といっても、ぼく自身の高校時代の理系学科の成績はホント悪かった)



話は、女の子と普通に接するスキルをてんで持ち合わせていない高三男子3人組を中心に、普通にヲタを揶揄するかたちで進むのかと思いきや、後半、断然社会的に硬派な内容になる。

・・・と思ったのだが、実はそれは安田という男を演じた潤ちゃんの半端ない迫力(ネタバレるので、具体的に書けません)がそう思わせているのではないかと、観劇後数日経った今(このエントリ書いてるのは30日です)は感じている。

結局、謎の美少女・正恵(大沢ひかるちゃん)は、それこそ昔の少女漫画的な、「平凡な庶民である主人公とは決して結ばれることのない事情があるんだけど、運命的に出会ってしまった非凡な立場の人」という記号の人物として登場したに過ぎないのではないか。

この話って、『ローマの休日』の(夢々しくない)現代日本バージョンだったんじゃないか、と。

でなければ、リーマン(これが主人公の男の子)が正恵をいきなり好きになるのは、「女性に免疫のないヲタクの男の子が、可愛い女の子とちょっとした異常事態の中で出会ったので(吊橋効果)即ホレた」ということだと理解できるんだが、正恵の方が、何でヘナチョコな、おどおどした男の子を短時間で好きになるのかが解らない。

うん・・・こういうことを解らないから、ぼくは失格なんだろうなあ色々と。





登場人物たちはみんな魅力的に個性的で、ストーリーも上記のように展開が派手で、当初の予想よりもずっとクオリティの高い作品でした。

ぼくはヲタク3人衆を演じた俳優くんたちの“本来の姿”をほとんど知らないので、彼らが普通にヲタらしく見えたし(へっぴり腰の歩き方はちょっとやりすぎだったかな)、大人チームの方たちはみな実力派だったし、満足です。

ただね、大沢ひかるちゃんが、プログラムで顔を確認したら普通の美少女だったのに、舞台上の立ち姿が、(衣裳のせいもあるのか)どうしてもハリセンボンの箕輪はるかに見えて・・・(×_×;)

それはともかく、現在の日本人にとっては笑い事じゃすまない要素が組み込まれた内容ではありますが、登場人物たちは超常的な活躍も見せますし、そこが“エンゲキ”らしくて、後味は悪くありませんでした。

一応自慢していいのかどうかわかりませんが、劇中に登場する「科学ネタ」も「ヲタク用語」も、正恵の出生にかかわる社会問題もほぼ全部知っていた自分をほめてやりたいです。これもネット中毒のおかげでしょうか(←ダメだろ)

ただ、「That's 地理音痴」なので、「軍艦島」「五島列島」「対馬」の位置関係すらよくわからず(ええ〜っ!!! by 長崎県民)、その辺のことの重大さが当日はピンと来なかった。

帰宅して地図を見てから「なるほど!」と思いました。(←ひどすぎる)



で、〆の一言。

超活性水素水(笑)←「タカシ」こと池本輝基(なんで名前に全然かすってない呼び名なのかは、観ればわかります)が売ってる怪しい商品の名前です。


もくじ前回てくてく次回てくてく
ておどる 【昔書いていた日記はこちら】Kin-SMA放言